原版編【最初のアリス】
プロローグ
……風がそよそよと吹いています 。
澄み渡る蒼い空。
木陰にふわふわの白兎を抱えたアリスと、本を膝に置き、縞々の猫を抱えた姉クリスティーナが楽しそうに談笑しています。
「あ、シャルロット!ダメよ!」
アリスに抱えられていた白兎がひょいっと抜け出し、駆け出します 。
アリスが追い掛けます 。
「まぁ、アリス!遠くに行っては行けませんよ!」
アリスはそのまま追い掛けます 。
アリスは白兎シャルロットを森まで来て、やっと捕まえようとします。
しかし、それは叶いません 。
アリスの足元に、穴がぽっかり開いていたのです。
アリスは真っ逆さまに堕ちていきます 。
……気が付くと其処は裁判所でした。
アリスは愛らしいエプロンドレスを全身、血で染めていました 。
「……シロウサギよ、アリスの罪状を述べよ。」
その声に我に返ります。
「……お姉さま?」
「はい。」
近くでふわふわの白い毛におおわれたエンビ服のシロウサギが片眼鏡で何かを読み上げ ます 。
「帽子屋殺しで御座居ます。」
周りがざわめきます 。
「……首切りの刑に処せ。」
女王陛下は真っ赤なドレスを翻し、去って行きます。
「待って!お姉さま!私はお姉さまの為に……!」
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