季節が変わる瞬間

太陽の眩しさが少し白い闇に見えた

揺らめくアスファルトに 思わず私は目を細めた


纏わりつく様な暑さに ため息を吐いて遠くを見たが

陽炎の向こうに見たいのは 何も誰も居ない長い道だけ


蝉と秋の虫の不協和音に踊らされているのは

小さな田畑の蜻蛉達だった


今日はそれでも 幾分風があるから

まだ収穫には早いが 確かに実った稲穂が一斉に波打った


私はこの瞬間に 季節が移る姿をこの瞳に映した

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