第5話
どこをどう歩いたのかわからない。瑛によってあちらに連れて行かれ、こちらに連れて行かれ。仁優は既に、自分がどこにいるのかもわからない。同じ場所をぐるぐる歩き回ったようにも思えるし、いくつもの道を通ったような気もする。
そうして一時間は歩いたのではないかと思い始めた頃、仁優の視界に空き地が入ってきた。雑草が生えたい放題に生えていて、手入れをする者が誰もいなかったのであろう事は想像に難くない。だが、ぐるりと注連縄で囲んであるところを考えると、何かの建設予定地なのだろうか。
「着いたぞ」
空き地の前に立ち、瑛が言う。そして彼女は、躊躇う事無く注連縄をくぐり、空き地の中へ入って行こうとしていた。
「え、おい……良いのかよ!? ……って言うか、ここ空き地……」
困惑して仁優が制止すると、瑛は面倒そうな顔で睨んでくる。
「早く来い」
強い口調に、仁優は逆らうすべ無くおずおずと瑛の後に続いた。注連縄をくぐった瞬間に、静電気のようなバチッという衝撃に一瞬だけ襲われる。その痛みに顔をしかめ、注連縄を背にする。
その時には既に、眼前に神社と思わしき巨大な建物が佇んでいた。
「!?」
突然現れた風景が信じられず、仁優はゴシゴシと両目をこする。だが、どれだけこすっても目の前の建物は一向に消える様子が無い。振り返れば、いつの間にか仁優の背後には朱塗りの鳥居まで建っている。
「注連縄というのは、結界だ。特にその注連縄には、邪悪なもの以外もこの地に入れないための術が施してある。注連縄をくぐらなければ何人たりともこの社を見る事はできないし、招かれなければくぐったところでただの空き地があるだけだ」
早口で説明をすると、瑛はそのまま本殿らしき社へと向かってしまう。仁優は、それを慌てて追い掛けた。手水舎の横を通り過ぎ、拝殿の神前幕をくぐり、賽銭箱を無視して奥へと進む。本殿の階段をズカズカと昇り、躊躇う事無く中へと足を踏み入れた。
瑛に続き、仁優は恐る恐る本殿の中へと踏み入れた。そして、即座に目を丸くした。
「え……ここって神社の中……だよな?」
思わず確認したくなるほど、本殿の中は近未来的だった。床は全面タイル張り。壁も土や木ではなく、金属製のパネルだ。天井のスリットに取り付けられた光源が煌々と白い光を放ち、どこからか機械の駆動音が聞こえてくる。
仁優は、ゆっくりと後を振り向き、そして視線を上へと遣った。今仁優が通ってきた入り口にも、注連縄が張り巡らせてある。なるほど、これも外から近代っぽさが見えないようにするための結界というわけか。しかし、外から見たよりも明らかに中の空間が広い事にはもう驚かない事にしたとしても、何故に神社の内部がこのような近未来的になっているのか。
「この社の主が言うには……外見にはある程度の威厳が必要だが、生活空間にもなる以上はこうした方が便利だろうという事だ」
仁優の心を見透かしたかのように、瑛が言う。苦虫を噛み潰したような顔をしている事から察するに、彼女は神社内部がこのような空間になっている事に納得をしていないらしい。
拠点や主と言うという事は、ここはどこかの組織の拠点で、瑛はその組織に所属していて、こんなに偉そうな態度でも上司がいるという事だろうか。
突如日本に現れた謎の怪物を倒す謎の組織か……何か、漫画のような展開で少しワクワクしてきたかもしれない。
そんな考えを仁優が巡らせている間にも瑛はどんどん先へと進み、やがて一つの扉の前で足を止めた。
瑛はそこで、扉横のタッチパネルに指を置く。緑のランプが点滅したところで、瑛は一言「入るぞ」と呟いた。
扉がパシュッという軽い空気音をたて、左右に開く。部屋へ一歩踏み入れると、そこもまた白い光が辺りを照らしている。片隅に、観葉植物が見えた。壁面の上部いっぱいにモニターがひしめき合い、機械がずらりと並んでいる様はまるで警察や消防署の指令室のようだ。
その部屋の中に、一つの人影があった。身の丈は百七十センチ程度だろうか。スラリとした女性で、黒く長そうな髪を赤いバレッタを使い後頭部でまとめている。それほど運動をしているようには見えないが、健康そうな小麦色の肌だ。白いシャツの袖を二の腕でまくり、赤いネクタイを締めている。歳は恐らく、瑛や神谷達と同じく二十代前半ぐらいだろうが、茶色いスラックスをサスペンダーで吊っている事で少し若く見える気がする。目元が涼やかで、完全に男装したら相当なイケメンだろうと思われる。
「お帰り。早かったね、瑛」
「弱体化した八岐大蛇だ。こんなものだろう」
たったこれだけの会話なのに、双方の言葉に冷え切った刺が感じられる。相当仲が悪いようだと、仁優は大学やアルバイトで積んだ経験から直感した。そこで、いつ何時、何が起こってもとりあえず初撃は避ける事ができる距離まで、さり気無く後退する。
その動きが、逆に部屋の主の目に留まった。
「……何だい? 何を拾ってきたんだい、瑛?」
「お前もモニターで見ていた筈だぞ、伊勢崎。……猿だ」
言われて、伊勢崎と呼ばれた女性はまじまじと仁優の顔を覗き込んだ。そして、三十秒も覗いていたかと思うと、楽しそうな顔をする。
「なるほどね。モニター越しじゃわからなかったけど……確かに、猿と同じ気配がする」
「あのさ……ずーっと気になってたんだけど、猿って何だよ? 今日に限って、どいつもこいつも俺の事を猿猿言うけど……俺の名前は守川仁優! 猿なんて文字、どこにも入ってねぇよ? それに、陰で何て言われてるかは知らねぇけど、少なくとも今までに猿っぽいなんて言われた事は一度も……」
本日三人目の猿呼ばわりに耐えかね、仁優は抗議の声を発した。すると、瑛も伊勢崎も一瞬きょとんとした顔をした後に苦笑する。
「ごめんごめん。そういう意味じゃないんだよ。そうだね……どこから説明しようか」
そう言って、伊勢崎は腕を組みながらうーん……と唸った。そして、よし、と呟くと言う。
「まずは、簡単な紹介から始めよう。ボクのここでの名前は、
「長って……何の?」
仁優の問いに、伊勢崎――天はうん、と頷いた。
「とりあえず便宜的に、この組織の事をボク達は〝
「葦原……師団?」
「そう。……葦原、という言葉はどういう意味かわかるかい?」
問われて、仁優は記憶を絞ってみた。普通に考えたら、葦の生い茂っている原だ。だが、問われるという事はそんなに単純な意味でも無いのだろう。確か、大学でレポートを書く際に読んだ本で見掛けた言葉のような気がする。
「確か……
「そう。葦原中国……キミ達が住む、この日本の事さ。そして、師団というのは軍隊の部隊の一つの事だね。まぁ、師団と言えるほど人数は多くないんだけど、この方が語呂が良いからさ」
くるくると回り出しそうな雰囲気で、天は言う。そして、一呼吸の間を空けると、真面目な顔をして問うた。
「……で、葦原中国……つまり日本の名を冠した、どうみても国家とは無縁そうなこの戦闘行為を行うらしい組織が一体何と戦おうと言うのか……キミも、薄々勘付いているんじゃないのかな?」
仁優の脳裏を、先程の八岐大蛇が過ぎった。危うく死ぬところであった恐怖を思い出し、ごくりと唾を呑みこむ。すると、仁優の心を読んだのか……天はこくりと頷いた。
「そう。さっきの八岐大蛇……ああいう化け物とか、キミ達が言うところの妖怪とか鬼とか……そういうヒトに害為す者をひっくるめて、ボク達は妖禍と呼んでいるんだけどさ。ああいうのとも、戦ってる」
「けど、何で現代日本に八岐大蛇がいるんだよ? 妖怪とかは、いないって証拠も無いし、あんなん見ちまったから……もう驚いたりしねぇけどさ。八岐大蛇って、倒された筈だろ!? 古事記の中で、素戔鳴尊にさ! 八岐大蛇が実在するなら、あの大蛇退治の伝説も本当にあった事じゃねぇのかよ!?」
死にかけた恐怖を思い出し、仁優は思わず声を荒げた。すると天は、フッと軽く笑うと、淡々とした口調で言った。
「それは……アレをわざわざこの現世に蘇らせた奴がいるからさ。……そうだよね、瑛?」
そう言って、天が瑛に向けた目はゾクリとするほど冷たい。思わず仁優は両腕で自らを抱き、縋るように瑛を見た。瑛の反論次第では、更に寒い事になりそうだ。
だが、瑛は天に反論しなかった。視線を逸らすと踵を返し、部屋の外へ出て行こうとする。
「お、おい……瑛?」
おずおずと仁優が声をかけると、瑛は足を止め、顔は前を向いたまま口早に言った。
「神谷と夜末に、その後の顛末を聞いてくる。お前はそのまま、伊勢崎に話を聞いておけ」
その後は、何を問う暇も無かった。どうしたものかと仁優が天を見ると、天は何事も無かったかのような顔をしている。
「瑛もああ言ってる事だしね。話を続けようか」
「……なぁ、天は……瑛の事が嫌い、なのか?」
先ほどの冷たい目が忘れられず、仁優は思わず天に問うてしまった。そして、一瞬でこの問いはすべきではなかったと後悔する事となる。
天の顔は瞬時に引き攣り、彼女は吐き出すように叫んだ。
「あぁ、嫌いだね。憎んでいると言っても良い。瑛がいなければ、今こんな事にはなっていないんだ。人が死ぬのも、近頃子どもが生まれなくなったのも、黄泉族が葦原中国を襲うのも、全部全部、瑛のせいだ! 瑛のせいなんだ!」
「おい、いくらなんでも言い過ぎじゃねぇのか!? それに……黄泉、族……? 襲うって……?」
聞き捨てならない言葉に、仁優は天の顔を真正面から見た。その視線に、天はハッとした顔をする。そして、溜息をついた。
「さっき、八岐大蛇のような奴とも戦ってる、って言っただろう? 〝とも〟って事は、他の奴とも戦ってるって事さ。……それが、黄泉族」
「……!」
言葉から容易にどのような者達なのかが想像できてしまう。だが、だからこそ余計に恐ろしく感じるその言葉に、仁優は息を呑んだ。
「何となくわかるだろう? 黄泉族とは、黄泉の国……あの世に住まう死者達だ。そいつらが、この葦原中国を攻め獲ろうと企んでいる。ボク達葦原師団の主目的は、黄泉族からこの葦原中国を守る事さ」
天の説明に、仁優は何か喋ろうと口を開閉させる。だが、言葉どころか声も出てこない。喉が、異様に渇く。それでも何とか唾を呑みこみ、掠れた声で天に問う。
「そいつらは、何で……?」
「知らないよ。伊弉冉尊にでも訊いてくれ」
不機嫌そうに、天は言う。だが、それでも説明を止めるわけではないらしく、努めて調子を戻しながら仁優に言った。
「けど、黄泉族が攻めて来るからと言って、悲観する事はない。確かに黄泉族は人間よりもよっぽど強い力を持ち、中には特殊な能力を使ってくる奴もいる。それは、黄泉族には神と呼ばれる存在だった者が多くいるからさ。だが、神がいるのは何も黄泉族だけじゃあない」
その言葉で、仁優の脳裏に先ほどの戦いが蘇った。瑛が使った不思議な力。どう考えても、人間業ではない。
「じゃあ、瑛は神様……?」
「神とも言えるし、神ではないとも言える。瑛は、神の生まれ変わりだ。……瑛だけじゃない。この葦原師団に所属している人間の殆どは、前世で神と呼ばれていた存在だ。だから、黄泉族や妖禍とも戦える」
天の説明に、仁優は目を白黒とさせた。何やら、とんでもない事をたった今聞かされたようだという事は理解できる。だが、どうにも話が壮大過ぎて、実感が湧かない。
「……神が何故人間に生まれ変わっているのか……その説明をしようか。古事記を読んだ事があるようだから知っているだろうけど、この国の神は、基本的に不死じゃない。老衰で死ぬ事は無いけど、怪我で死ぬ事はある。つまり、殺せる存在なんだ」
天の物騒な言葉に、仁優は頷いた。
「そして、死ねば神も人も無い。皆、黄泉の国へと赴く事になる。そして、永遠の時をそこで過ごす。……そういうシステムだったんだ。数百年前までは」
「今は、違う……?」
天は、頷いた。
「黄泉に赴いた最初の神、伊弉冉尊はやがて黄泉の国の女王となった。そして何を考えたか、長い時間をかけて黄泉の住人に再び命を与えたんだ。ただし、体は冷たい上に痛覚を持たない――中には持っている奴もいるようだけど――半死人より上の状態にする事はどうしてもできなかったようだけど、当人達からすれば体から蛆が湧かなくなっただけでも意味があるんだろうね。そして、命があると言う事は……再び死ぬと言う事……」
「死んで、黄泉の国で生き返って……そしてまた、死ぬ……?」
仁優の呟きに、天は「そうさ」と答えた。
「黄泉の国で死んだ者は、今度こそ生き返る事は無い……筈だった。けど、伊弉冉はここで更に一つシステムを作り上げたんだよ。それは、黄泉の国で死んだ魂が再び葦原中国へ昇り、何処かの誰かの腹に宿って人間として生まれ変わる……それまでの日本には無かった、いわゆる輪廻転生のシステムさ」
「……って事は……じゃあ……」
「そう。黄泉へ赴いた魂は、神だろうが人間だろうが……再び黄泉で死んだ後、ほぼ自動的に葦原中国で人間として生まれ変わる。もっとも、元々人間だった奴の魂は、生まれ変わる際に記憶を全て失くしてしまうけどね」
言いながら、天は一台の機械に近付き、操作パネルの上で指を軽快に走らせた。するとモニター上に、表が出てくる。
「差別だと思うかもしれないけど、生まれ変わる前の魂の格差によって、転生後の能力も大きく変わってくるんだ。例えば人間は生まれ変われば記憶も無くなるし、身体能力も親となる人間の遺伝子が関わる物ばかりだ。因みに、妖禍とか化け物系は黄泉の国で死ぬとその姿のまま葦原中国で復活する。生まれると言うよりは、自然発生みたいな感じでね。勿論、記憶も保ったままだ」
……という事は、先程天が言った「八岐大蛇をわざわざ蘇らせた奴がいる」というのは、八岐大蛇を黄泉で殺した者がいる、という事だろうか? 天の口振りだと、それが瑛であるようだ。
「そして、神だ。実は神と言っても、二種類に分かれる。
「それってさ、どう違うんだ?」
「天神は、高天原で生まれたり、高天原の神から生まれたり……純粋培養とでも言えば良いのかな? 反して、地祇は葦原中国で生まれる。……と言うよりも、元々人間だったけれど能力的にかなり優れている面があって、普通の人間から見れば神と同等ともとれる者が地祇と呼ばれているって感じかな? まぁ、詳しい事はそのうち、誰かに訊けば良い」
そう言って、天は一旦言葉を切った。そして、戸棚からペットボトルの水を取り出すと唇を湿す。
「……さて、今言ったように地祇は、元々は人間だ。だから、生まれ変われば当然記憶は消えてしまう。けど、神と同等とヒトに思わせるような能力の持ち主だからね。生まれ変わっても、人外的な能力であれば残っていたりする。因みに、天神は記憶も能力も持ち越すよ。瑛は昔のキミの事を知っている風だっただろう?」
言われて、仁優はハッとした。そう言えば、瑛は何度も自分の事を猿と呼んでいた。そして、バイト先の本屋で出会ったあの青年も……。
「……って事は、まさか……」
可能性が、口から出てこようとしない。言葉を発する事を躊躇う仁優に、天は頷いた。
「そう。キミは地祇の生まれ変わりなんだよ。天孫降臨の際に、葦原中国での先導を申し出た伊勢の国の地祇、
「……」
微妙。仁優の頭を、その二文字が過ぎる。それがもろに表情に出たのだろう。天は仁優の顔を見て楽しそうに笑っている。
「もっと有名どころで勇敢な神の名前でも期待していたのかい? 残念ながら、有名な神の多くは天神族だよ。記憶が無い時点で、前世での知名度は諦めた方が良い」
言われてみればそうなのだが、やはりここまで物語的な展開が続いてしまうと、自分のプロフィールにもドラマチックなものを期待してしまうのが人の性というものだろう。
がっくりと肩を落としつつ、そんな意気消沈した気持ちを少しでも切り換えようと仁優は天に問うた。
「じゃあさ、天や瑛は、誰の生まれ変わりなんだ? 記憶があるって事は、少なくとも二人は天神なんだろ?」
その問いに、天は余裕を持った笑みで頷いた。
「瑛の前世は、本人に直接訊くと良い。訊けるものならね。因みに、ボクは生まれ変わりではないよ。葦原中国を危惧し、ヒトの姿を取って降臨した、天照大神本人だ」
「……あまっ!?」
さらりととんでもない大御所名を聞かされ、仁優は仰け反った。それを見る天は楽しそうだ。
「まぁ、一気に全部説明しても、頭の中で整理しきれないだろうからね。幸い、黄泉族の動きはまだまだ活発化していない。暫くの間は、葦原師団のメンバーと話をしたり、実戦訓練を積む事で少しずつ知っていくと良いよ」
「……実戦訓練?」
天の口から出てきたその言葉に仁優は、ん? と首を傾げた。すると、天は事も無げに言う。
「キミは猿田彦の生まれ変わりなんだ。地祇とはいえ、この国の神なんだよ? なら、葦原中国の人々を守るために黄泉族と戦うのは、当然だろう?」
「……!」
息を呑む仁優に、天は遠慮無く言葉を続けていく。
「キミの部屋は、三階の五号室だ。ロックは既に解除してあるから、好きに使うと良い」
「え、いや……俺、別に寮とか無くても家に帰れば……」
「通いで葦原師団が務まるとでも?」
しどろもどろに言う仁優の鼻先寸前に、天の顔が迫ってくる。
「それでなくても、黄泉族と戦うのはキミだけじゃなく家族や友人にまで危険が付きまとう。戦いが終わるまでは、家や大学、バイト先に行かせるわけにはいかないよ。ついでに言うと、ボク達は妖禍を倒す事はできても、人間の記憶を消す事はできない。マスコミに嗅ぎまわられて鬱陶しい思いをしたくなければ、大人しくここに住む事だね」
そう言われてしまっては、反論する事もできない。マスコミに付け回されるのも嫌だが、家族や友人を危険に晒してしまうのはもっと嫌だ。覚悟を決めた仁優は、天に三階への行き方を問うた。
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