踊り子の庭

遊ばれて身は朽ちて

いざどこへと向かうか踊り子よ

髪に漂う慈しみの欠片は

きみへと捧げた愛しさと心根

今は永遠に風の中に


慰め抱き寄せた君の名を耳に

忘れぬ口だけの契りを交わして

立ち退く爽快に懐につるぎ下げ


君を認めた箱庭に漂う霧のその中に

明日の花をまた手折り優雅さを求めて

朽ちて消えるむくろに手向けを


天涯導かれてわざとらしく煙る

顛末見据えた銀色の猫など何者も振り向かず

かすめてただ笑う風よ吹け戯れに

踊り子の庭に呼び戻せ喝采を


射止めてはためくは君の庭のうちに

絡めて離さない偽り答えて

消えない壮絶のおののく破滅へと


君に認めた箱庭に漂う霧のその中に

昨日の花はしたたかに廻り続けて

朽ちて消える庭にあれよ踊り子よ

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