久々の都会。大手喫茶店でミルクを注文すると店員が乳牛を連れてきた。

「どうぞ、ご自分でお絞り下さい」

新鮮さが売りだそうだ。ところが絞っても少ししか出ないのだ。

文句を言おうとして、牛の悲しそうな目に気がついた。

「これが『社畜』というヤツか……」

俺は黙ってミルクを飲んだ。

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