猫
家の猫が化けた。
別れた妻の変わりに家事をする。
下町の人間達は大したもので、
直立の猫が買い物に来ても動じない。
病弱な私が寝込むと食事を持ってきてくれる。
「いつも、すまないねぇ」
「ミミニャ ミニャニャミ ニャミミミミニャー?」
愛のこもったおかゆは、いつも冷たいのだった。
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