死の箱

今日は君とデート

いつもとは違う服に着替えて。

落ち着いた服をきていくよ。

きっと君は普段着でいいって怒るだろうけど。

僕のおばあさんがそっちに引っ越したってさ。僕の代わりにちゃんと面倒みててね。君ならちゃんと見てくれるんだろうけど。

そっちには若い人が少ないらしいから。

楽しそうに独りステップ

待ち合わせ場所まで

花を送るよ。買ってきたんだ。君のため。花が好きじゃないことは知ってるよ。

嬉しそうに独りスキップ

君が眠る石まで

喉乾いたでしょ。

水替えておくね。君のために。ビールが好きだったことはまだ覚えてるよ。

君が寝ている間に

僕はこれからおじいさんになる。

君はずっと少女のまま。

綺麗だね。羨ましいな。

そう思うと涙が出てくる。

楽しそうにふたりスキップ

夢が醒めるのは朝になるまで

楽しかったよ。また来るね。

待ち合わせはここでいいかな？

そう言って、独り、帰り道まで。

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