第4話 探索開始

いろいろ確認し終わった俺は場所を移動しようと思った。

「ずっとここにいるわけにもいかないしな。」

だが、ここにきて重要な問題に気が付いた。

人間としての誇りや威厳を全て無くすような出来事。


それは…


「服が無い…」


そう、無いのだ服が。

最初は着ていたのだがアレだ、ドラゴンに踏まれた時に破けたんだった。

なぜスキルは肉体を復活させても着ているものは戻してくれないんだろう。

するとさっきコウモリに向かって腕を振り回している時にはすでに。

「うわぁ…」

下丸出しで腕を振り回す自分を想像してへこんだ。

そのあともステータス確認してた間とかずっとその状態だったと思うと

何とも言えない感覚が湧き上がってきた。


「どうしようか?」

最重要事項が決まったが、解決策が見つからない。

「そういえば…」

ふと疑問に思った事がある。


俺が最初にドラゴンに襲われた時、我が領域だのと言っていた気がした。

つまり縄張りみたいなもんだと思う。

だけど、すぐ後にまたコウモリに襲われた。

あのドラゴンが縄張りに入ってきたやつを許すだろうか?

それにコウモリだって自分の命が危ないところに近付かないんじゃないか?


もしかして共存関係にあるとか。

例えばドラゴンが近くにいるためコウモリは天敵が減り、コウモリはドラゴンに

近付くものを攻撃して侵入を防ぐ。

でもドラゴンを守るのがコウモリって何かこう…しょぼいというか

納得できないというか。

ただ、そうだったとしたら服を着ている生き物を襲ってる場合もあるよな。


人間とか。

「うっ…」

一瞬、想像してしまった。

ありえないことじゃない。実際に俺も襲われたわけだし。

「背に腹は変えられない。行くだけ行ってみよう。」

無理なら取らなければいいだけだ。



洞窟を歩こうとしたが、道が分からない。

そこで頭の中に

”地図が見たい”

と思い浮かべてみた。

するとステータス画面と似たような感じて地図が宙に浮いていた。

これはスキル


【見識】

自分または相手のステータスや周りの地形を把握できるようになります。


の効果だ。


地図には丸印があり動いているのが確認できる。

これは生命反応みたいなものか?

一番大きな広場の一番大きな丸印のみ赤く自分だという事が理解できた。

他のは他の生き物だと思うので、わざとそちらに向かってみる。


疑問がまた一つ。

ドラゴンはこれで俺のステータスを確認しなかったのだろうか?

確認していれば俺のスキルで死ぬことも無かったんだし。

舐めてたってことかな?

雑魚とか何とか言ってたし。


などと考えて歩いていると生き物の気配がした。

道の先からまたコウモリが襲ってきた。

今度は冷静に対応しようと思ってゆっくり粋を整える。

普通だったら手や足はガクガク震えて使い物にならなかっただろうに、

何故か問題ないという自信が湧いてきた。


スキル【見識】で相手のステータスを見る。


巨大コウモリ

HP:32  MP:0  ATK:12  DEF:7

INT:2  MGR:4  DEX:9  LUC:5


値が低すぎないか?

俺のステータスと差が有りすぎる。

よっぼどあのドラゴンが強かったということなんだろうが、やっぱり

コウモリが守っていたとは考えにくくなったな。


敵の数は3匹。

1匹増えただけだが油断しないように最初は軽めに殴ってみる。

弾け飛んだ。

次はそこらに落ちてる石を投げつけてみた。

貫通した。

最後のコウモリを仕留めようと思ったら引き返して凄い勢いで逃げている。


逃げた先は広くなっていた場所があるはずだ。

急いで追いかけると信じられない速度が出て驚いたが、動揺する前に

追いついたので後ろから殴りつけてやった。


「レベルが上がりました。」


何だ今のこ


「キャアァァァァ!」


は?


「姫!お下がりください!見てはなりません!」


何だコレ


「変態め!降伏しろ!」


洞窟の広場に姫と呼ばれた女と俺を槍で取り囲んでる男が十数人と

その中央に下丸出しのまま立ち尽くす俺。


訳が分からない

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます