夢の続き

 犬たちが冬服を着替えてる

 手で掴むとごっそり抜ける

 毎日の衣装に悩まなくて済むなんて

 そりゃあ楽しくてしっぽも振るよね


 ハラハラと花びら散っていく

 儚く短い春の夜の夢のよう

 さらさら流れる小川にそそいで

 僕らの思い出も流れてく


 ちっちゃなちっちゃな女の子

 今日で見納め桜の前で

 名残惜しそうに眺めます

 あんなにどこにでもあった桜花

 みんな一斉にサヨナラするね


 どこかでうぐいすがうたってる

 山の中の誰の知らない桜の木

 誰にも知られずに散っていく


 ちっちゃなちっちゃな女の子

 一枚花びら手にとって

 やさしくやさしく抱きしめます

 桜の想いがじんわり胸に届きます


 悲しいようで切ないようで

 それでもずうっと前向きなのは

 毎年立派に咲き誇る自信から


 今日の花びら糧にして

 明日のためにまた歩き出そう

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