春 やさしい目覚め

小さきものたちの春

 小さな花がゆれてます

 穏やかな三月のひざし

 胞子たちの旅立つ少し前


 山歩きなんて滅多にしないから

 ちょっと登っただけで簡単に息は切れて

 でも色付き始めた景色 何となく嬉しくて


 ちっちゃなちっちゃな女の子

 風に合わせて口笛吹いて

 うまれたての緑のじゅうたんに

 気持ち良さそうにねっころがって


 かわいらしい名も知らぬ花たち

 心の中の何かがとけだしていくみたい

 こんなに健気にしっかり生きている

 それなのにずっと笑顔を絶やさないなんて


 草むらに腰を降ろして

 少し強い風に帽子を押さえたり

 手をかざしながらお日様を見上げたり


 ちっちゃなちっちゃな女の子

 笑いながら草の上を駆けていく

 理由はないけどとにかく楽しくて

 心の奥底から嬉しいの素があふれてる


 ちょっと早いけどここらでお弁当にしようかな

 ねぇ春の妖精さん、一緒にランチにしませんか?

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