『追い込まれた臆病者の愚考』

堕ちろ と

他人ひとを突き飛ばすのは

実に簡単だ


高い所から下を覗くことより

ずっと



自分が落ちていくことを

想像せずに済むから




他人ひと

高峰たかみを目指すことは

実に難しい


独りでイバラ道を行くことより

ずっと



後ろからついてきてくれる人を

絶えず

確かめずにはいられないから

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