第14話二回の敗北

俺は目黒怨。

種族は悪魔で職業は殺し屋。

怨みのある奴俺が代わりに晴らして殺(や)ろう。

金は一銭もいらんが、代わりに怨みをいただくぜ。


この日の依頼は小学生のガキからだった。

ガキからの依頼は珍しいのでさすがの俺も驚いてしまった。

しかしながら、ガキの頼んだ標的は強敵だった。

俺が今まで対戦した中で間違いなく一位、二位を争う強豪だ。


一日目、敗北。

二日目、敗北。


「この俺に二日続けて敗北を味あわせた奴は初めてだ……!」


小学生のガキは俺の隣で早く早くとねだる。


「静かにしないと仕留めそこなう」


俺の一言でガキは黙る。この日も奴と全力で対戦したが、敗北した。

そしてとうとう四日目に奴を仕留めることに成功した。

帰路につきながら、俺は呟いた。


「まさかあのガキの怨みの標的がゲームのラスボスだったとは、誤算だったぜ……」

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