パリャーナ
「ええ?! マジですか」
「マジなのよ。ケプラー22bのしきたりだから仕方ないわね」
そう言うと、シュレム様は巻いたタオルの胸元を両手の親指でキュッと上げた。
「それでは、私から始めてもらいましょーか!」
すっくと立ち上がったマリオット様は、扉向こうであたふたしている僕に対して見せつけるように、体に巻いたタオルを両手で解き放った。
「わわ!」
大胆な中学生の行動に、僕は思わず両目を手で覆った。
「あはは、何照れてるのよ、オカダ君」
そっと覗いて見てみると、鹿命館中学校指定のスクール水着を着たマリオット様が腰に手を当てて堂々と立っていた。白い名札にはマリオットの文字が。肩ひもを外していたので分からなかったが、やはり下は裸じゃなかったのか。
「水着を着たまま体を洗えと?」
「もうとっくに洗い終わっているわよ。これはいわゆる儀式なの。さ、入ってきて」
言われるがままにバスルームに足を踏み入れたが、四人も入ると家族用の広いスペースとはいえ、ぎゅうぎゅう詰めだ。お湯をかけた後、スポンジに石鹸を付けて背後から椅子に座ったマリオット様の両腕と、うなじを洗わせてもらう。
「やん、くすぐったい」
急に立ち上がったマリオット様のお尻が眼前に広がる。少し水着からはみ出した部分を指でしまい込んだ。以前より色々大きくなった印象で、成長したのかもしれない。水着に含まれたお湯が内股を伝って足元まで滴り落ちた。真っ白でスベスベの太ももに泡を付けると『そこは洗わなくてもいいよ』と言われる。すべての泡を流し去るころには、着ていた作業着がずぶ濡れになってしまった。
「ボクも背中を流して欲しいな」
ブリュッケちゃんは素っ裸だった。風呂に水着を着て入るのは、めんどくさいと拒否したらしい。
「あなたは、今度の機会にね。さっさと終わらせたいからオカダ君、髪をすぐに洗ってもらえる?」
シュレム様はアップにしていた髪を下ろした。サラサラで濡れていなかった。
「ほら、オカダ君もその服を脱ぎなさいよ」
アマゾネス達に、すっかり濡れた作業着を脱がされ、ボクサーパンツ一丁となったのだ。
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