15.
「で、明美が覚えてるっていう制服の人はいた?」
駅から津軽高校まで徒歩数分
時間が早過ぎたのか高校に行っても誰もいなかったので駅に戻って1時間ほど時間を潰した
流石に正門の前で待っていたら変な目で見られそうなので駅まで引き返してきたのだ
ここはそこまで都会ではない、電車も通りはするものの1時間に一本などざらである
朝早くから起きていたせいかウトウトしながらも次の電車が来るまでスマホをいじっていた
スマホをいじりながら寝始めた頃にやっとのことで電車がホームに入ってきた
待った甲斐があったのか、中からはたくさんの高校生が出てくる
ほとんどの人は部活の格好をしているもののほんの何人かは制服を着ていた
おそらく文化部の人だろう、これなら明美も制服を確認することが出来る
「色は似てるんだけど…………ちょっと違うっぽい」
「えっ、違うの!?」
「なんだろう……ボタンとか襟元とかがちょっと違ってるような気がする」
もしかしたら明美の記憶が間違っているのではと疑ってもう一度同じ質問をしてみるも、今度はハッキリと違うと言われた
なんでもその人のボタンには桜の紋章が書かれていたらしい
ここからは遠いのでよく見えないが桜の紋章が書かれているようには思えない
残る希望はあと緑三島高校だけとなってしまった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます