夏の朝…
「それじゃ行こうか」
俺は準備を整え部屋を出て茉莉に言う
「あ!ひょっほまっふぇ!」
茉莉を呼びにリビングへ行くと、俺の朝飯であっただろうトーストをちょうど頬張っているところだった
「お前、何してんの…」
あきれた俺は1人で家を出るため、玄関へ向かう
「母さん、行ってきます」
「ひょっとまっふぇよ!
んぐ…待って!裕之!!」
「2人とも気をつけてね、行ってらっしゃい」
まったく人を起こしに来てこれとは幼馴染みながら呆れてくるものだ
「もう、待ってって言ったのに」
「お前が人を起こしといて人の朝飯食ってるからだろ」
「だってお腹空いたんだもん」
「お腹が空いたからって人の朝飯食うなよ…」
毎朝起こされるのは少し迷惑だが、茉莉と歩くこの道は嫌いではない
昔からの付き合いで一緒に居るのが当たり前のような関係になっているからかも知れないが、そんなふうに俺は思っている
コイツはどう思ってるかは知らないが…
俺は声には出さず、もうほぼ毎日登校して2年も経ったこの道をそんな事を思いながら茉莉と2人少し速足で歩く
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