少女異世界狩猟記

pakuchan

プロローグ


異世界がある。

まだ全体像は明らかになっていないが、そこに海と、一つの大陸があるのは確かだ。

人間が暮らし、いくつかの国家があって、それぞれ近世的な――地域ごとにまだ差異はあるが――発展を見せている。交易も盛んに行われている。


――初冬。大陸中部の小国。

その晩、カルルア山地のとある雪山で遭難した少女が発見された。

少女は防寒服を着ていたが、衰弱しきっていて瀕死の状態だった。助け出される寸前、少女は抵抗するように手足を動かして必死に金切り声を上げた。

「離せ――殺してやる――」

絶叫する少女の傍らには、見たこともない長身のライフル銃が横たわっていたという。

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