第10話:就職内定への応援コメント
初めての飲み会でパイナップルジュースを飲んでいた沙樹が、今では美夕とワインの好みまで共有しているという変化に、過ぎ去った年月を感じますね。「5年待ってて」と笑う美夕も格好いいですし、二人の友情がそれぞれの人生を歩みながら続いているのが嬉しいです。そして、内定祝いの料理を見て「横山さんと廣田くんも気に入りそうだな」と思い出す場面が好きです。解散から一年経っても、何気ない瞬間にチーム横山の二人が沙樹の心に浮かぶところに、あの時間がどれほど大切だったかが伝わってきました。
作者からの返信
すっかりお酒好きに成長していました。美夕の本気を格好いいと思っていただけて嬉しいです。(初飲み会のドリンクを憶えていて下さり、ありがとうございます。)
沙樹にとって、初めて心を許せた男友達と言えるチーム横山の二人のことを、今でも日常の中で思い出してしまうようです。
第9話:解散への応援コメント
「静かになるな、ネーヴェフレスカも」という横山さんの一言が、胸に沁みました。職場では特別に仲良しぶっていたわけでもない4人が、それぞれにこの居場所を大切に思っていたことが伝わってきます。そして、父親係の冗談や柴侍のスタンプで最後まで明るく振る舞う横山さんが格好いいですね。浜田省吾へのツッコミがなくなっていたという何気ない描写にも、一緒に過ごした時間の積み重ねが感じられて、最後の「うん、いつも通り。」がなんとも切なかったです。
作者からの返信
横山を格好いいと思っていただけて嬉しいです。飄々としたお調子者のように見えて、しっかり場を見ている男として描きたかったので、横山の想いが届いたことがとても嬉しかったです。
チーム横山での一年が、沙樹だけではなく、他の三人にとっても大切な思い出になっていたようです。
第8話:チーム横山での時間への応援コメント
扇野くんとの恋で傷ついた沙樹にとって、チーム横山が「試されたり、裏切られたり」する心配のない場所になっていくのが、とても温かかったです。特に横山さんの細やかさ、美夕の明るさ、寡黙ながら自然にそこにいる廣田くんと、三人それぞれ違う形で沙樹を安心させているのがいいですね。そして一年分の楽しい思い出を重ねたあとに「形のないものにも終わりは訪れるんだ。」と置かれるラストは、穏やかな時間だっただけに寂しさが沁みました。
作者からの返信
穏やかな時間が、少し駆け足気味になりましたが一年続き、静かに終わることになりそうです。沙樹と、三人の性格も丁寧に拾っていただきありがとうございます。チーム横山の今後、四人の行く末を見守っていただければ幸いです。
第7話:キャンプ(後編)への応援コメント
前半の鮭チーズおむすびや海遊びが本当に楽しそうだっただけに、後半へ進むにつれて沙樹の気持ちだけが静かに沈んでいく落差が胸にきます。特に「遅かったね」に、柊介の遅刻だけではなく、彼に対して積もっていたものまで全部込められているようで印象的でした。そして、問い詰めることもなくブロックして「さようなら、私の初めての恋。」――第1話で見た沙樹の冷めた視線がここで生まれたのかと思うと、切ないですね……。
作者からの返信
光と影、昼と夜、チーム横山と扇野。対比になるよう心掛けた回でした。
怒ったり、問い詰めたりという発想すらない、恋に未熟な沙樹にできる精一杯が連絡先を断つことだったのだと思います。
沙樹の積もる思いを感じ取って下さりありがとうございます。
第6話:キャンプ(前編)への応援コメント
キャンプへ向かうだけの時間なのに、チーム横山の空気が少しずつ出来上がっていく感じが楽しいですね。柴侍スタンプを早くも沙樹が「少し笑ってしまう」ようになっているのも可愛いです。一方で、みんなのお弁当とは別に扇野くんのお弁当を用意する沙樹と、「俺の弁当、作ってくれる?」という彼の短い連絡には、二人の微妙な距離感がよく表れていると感じました。
作者からの返信
美夕の力も借りて、扇野以外の男子たちを知っていくチーム横山のはじまりと、その陰に潜む扇野の存在の温度差を感じ取っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。
第5話:チーム横山結成への応援コメント
ここまで扇野くんとの関係が物語の中心だったところに、「チーム横山」という新しい居場所が生まれる回なのがいいですね。美夕の遠慮のなさと、それを軽々受け止める横山さんの掛け合いも楽しく、柴侍のスタンプのくだり好きです(笑)。まだほとんど喋らない廣田くんも含め、この何気ないLINE交換が後に「大切な居場所」になると語られるラストには、温かな予感がありました。
作者からの返信
四ヵ月の間、沙樹の目にはモブ男子としてしか映っていなかったスタッフたちにも、ようやく視線が向けられるようになりました。
扇野以外にもいろんな性格の男の子がいることを、沙樹の目を通して感じていただけると嬉しいです。
第1話:伊藤 沙樹-大学2年秋への応援コメント
うつぎさんの新作、読むの楽しみにしてました。ミシェルのお話とはまた違った温度でわくわくしています。
扇野くんのことを視界にいれないように休憩室を出ていく様子に、咲樹ちゃんと扇野くんの距離感が見える感じがしました。
続きも楽しみにしています!
作者からの返信
お立ち寄りいただきありがとうございました。
初めて現代ものに挑戦した作品です。
終わりからのスタートですが、沙樹たちの今後を見届けていただければ嬉しいです。
第4話:扇野くんと過ごした日々への応援コメント
美夕との出会いがとてもいいですね。「一息に私の中に飛び込んできた」という表現そのままに、沙樹を守って及川さんに噛みつく姿まで含めて、短い間に親友になった理由がよく伝わってきます。一方、扇野くんとの海辺のお姫様抱っこは青春そのものの眩しさなのに、「この日が最後のデートになった」と締められることで一気に切なさが押し寄せました。沙樹が当時の幸福と、今だから見える彼の意図を重ねて語っているのも印象的です。
作者からの返信
ありがとうございます。沙樹がコミュ障なのではなく、女の子とは自然に距離が近づけることを出したかった回なので、汲み取っていただけて嬉しいです。
同時に扇野との価値観の違いが顕著になった回でもあります。この日の思い出を1話の季節まで心の奥で引きずっている沙樹です。
第3話:初めてのデートへの応援コメント
「初めてのデート」の浮き立つ感じが、沙樹の視点から瑞々しく伝わってきますね。海まで行ったのにハンバーグを食べただけ、玉ねぎを押しつけられて「ちょっぴり面倒くさい人」に更新されるあたりも、憧れの存在だった扇野くんが少しずつ生身の男の子になっていく感じが好きです。そして夜景の前での「付き合おうか」――第1話で結末を知っているだけに、このときの沙樹の高揚がどこか切なくも映りました。
作者からの返信
好きという感情をまだ完全には自覚し切れていない沙樹の精一杯の強がりが「ちょっぴり面倒くさい人」という扇野が見せた僅かな隙、だったのかもしれません。
1話との落差を感じ取っていただき、ありがとうございました。
第2話:新人歓迎会への応援コメント
第1話であれほど冷めた目を向けられていた扇野くんが、沙樹にとって最初はこんなにも眩しい「知らない世界の人」だったとは……この落差が効いていますね。「はい、お姫様」からのシンデレラという選択も、恋愛経験の少ない沙樹が惹かれていくのがよくわかる鮮やかさです。そして最後の「もう俺のもんだ」、甘い場面のはずなのに第1話を知っているだけに別の響きまで感じられて、強く印象に残りました。
作者からの返信
ムカつくほど女の扱いに慣れている19歳の男、それが扇野です。
今までほぼ男性との接点なしで生きてきた沙樹の心を掴むことは、容易だったのだと思います。照れ笑いすらも計算なのかもしれません。
最初はこの2話からスタートさせようかと思っていましたが、落差を感じていただきたく、1話を追加しました。扇野の本性を少しずつ暴いていきたいと思います。
第1話:伊藤 沙樹-大学2年秋への応援コメント
沙樹が「視界に入れることすらなく、左の耳が勝手に声だけを拾っていた」という距離感が、とても印象的でした。もう他人だと思おうとしているのに、扇野くんの嘘も嶋村さんの指輪も細部まで覚えている、その冷静さの奥に残った感情がじわりと伝わってきます。特に「事実ならば。」の短い一言、沙樹が彼を今どんな目で見ているのかが凝縮されていて好きです。
作者からの返信
お立ち寄り下さりありがとうございます。
1話の沙樹は扇野への無関係を強調しつつも、断ち切れない未練が残っていることへの矛盾を本人も自覚しているのだと思います。
二人の縁が完全に終わるのがいつか、終わる時が来るのかを見届けていただけたら嬉しいです。
第11話:再会への応援コメント
なんと、廣田くんとの再会が書店のレジ越しとは……! 彼が手にしていたのが宮沢賢治の詩集というのも、これまで描かれてきた静かな人物像によく似合っていて印象的でした。普段は自分から多くを語らない廣田くんが、ほんの数秒ためらった末に「今度連絡していい?」と口にする場面がいいですね。「常に凪いだ海のような人」が起こした「ほんの小さな波」という締めくくりも美しく、何気ない一言が特別な意味を帯びてくる余韻に惹かれました。
作者からの返信
「ほんの小さな波」が沙樹にどう関わってくるのか。この偶然の静かな再会の先に何が待っているのか、沙樹と一緒に待っていただけると嬉しいです。
廣田くんの手にしていた本が、彼のイメージと合っていると思っていただけたことも嬉しかったです。