「総員! 機上!」
突如、タカトの背後で女の大きな声が響いた。
慌てて振り向くタカトの体。
その視線の先には3体の大きな塊がうずくまる。
(ゴーレム?)
タカトは咄嗟に思う。
そう、タカトの知っているゴーレムとは中型から大型の人形をした魔物の一種。その表皮はとにかく硬いことで知られていた。
だが、何か違う……
確かに目の前のそれは人の形が膝をついていた。
しかし、魔物たちのように生き物が本来もつ躍動感がまるで感じられないのだ。
どちらかというと……無機質……
その表面から放たれる鈍い金属光が、それが生物でないことを如実に物語っている。
「人型装甲騎兵白虎! 起動!」
