「時の流れの中に真実の愛は存在しえない」を書いて、「ノルウェーの森」(村上春樹)の、次の文章の意味がわかりました。
少し長いですが、引用すると、
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だからこそ彼女は僕に向って訴えかけねばならなかったのだ。
「私のことをいつまでも忘れないで。私が存在していたことを覚えていて」と。
そう考えると僕はたまらなく哀しい。
何故なら直子は僕のことを愛してさえいなかったからだ。
※※※
直子は主人公ワタナベ君が愛した女性ですが、最後はワタナベ君に黙って自殺します。
でも、小説の中で、二人は良い感じなんですよね。
傍目から見たら、愛し合っているようにさえ見えます。
だから、
「何故なら直子は僕のことを愛してさえいなかったからだ。」
という部分がずっとひっかかっていました。
でも、自分で書いてみてわかりました。
やっぱり「直子は僕のことを愛してさえいなかった」のだと思います。
愛していたら、直子は自殺しなかったかも知れないし、もしかしたら直子が誘って2人で、ということもあったかも知れない。
でも直子は1人で逝ってしまった。
だから、「愛してさえいなかった」のだと思いました。