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「ビューティフル・ワールド」のこぼれ話

こんばんは、夏です🌻

以下の内容は、「ビューティフル・ワールド」のネタバレが含まれています🙌🏻
そのためこの近況ノートは、本作のエピローグまで読んでから見ていただけると幸いです!





















本作は「世界は残酷だけど、そこに生きる人の中には、それぞれの美しい世界がある」というのが、大まかなテーマとなっています。

では「それぞれの美しい世界」とは、一体何だったのか。

この近況ノートでは、メインキャラクターであるカシア、キラ、サクラの3人の「美しい世界」について、少し掘り下げていきたいと思います!



【サクラ🌸】

まずはサクラから!

サクラにとっての「美しい世界」は、単なる「景色」や「環境」ではなく、
「誰かと一緒に生きること」そのものでした。

彼女はこの国の現実を知っていて、どうしようもない理不尽が蔓延る世界だと理解していて。

それでも、カシアやキラと過ごす時間は確かに愛おしいもので、それがある限り、この世界は「美しい」のだと信じたかったんだと思います。

サクラがずっと守りたかったのは「カシアの笑顔」だったし、彼女自身の最後の言葉も 「どうかずっと笑っていて」 でした。


だから、彼女にとっての「美しい世界」は、

「絶望の中でも、誰かが笑っていてくれること」

だったんじゃないかな、と思います。

桜の花が儚く散っても、次の春にはまた咲くように、
「何度絶望に打ちのめされても、誰かが生き続ける限り、この世界にはまだ美しさが残る」って、
そんな希望を託したかったのかもしれません。



【カシア👼🏻】

カシアにとっての「美しい世界」は、サクラとすごく近いです。


彼もサクラと同じく、

「大切な人が生きていること」
「笑っていられること」

が、この世界を美しくしてくれる要素でした。

でも、サクラとカシアの違いを強いて挙げるとするなら、たぶん 「世界をどう捉えるか」 という視点だと思います。

サクラは 「世界はもともと美しいもの」 だと思っていた。
どれだけ過酷な状況でも、人の優しさや笑顔がある限り、それは美しい。

だからこそ、彼女は最後まで「守る」ことを選びました。
カシアが笑っていられるなら、それだけでいい。
自分の存在が消えたとしても、大切な人の中に「美しさ」が残るなら、それだけでいい。

でも、カシアはどちらかというと

「世界は、愛する人がいるから美しくなる」

と考えていました。

母さんがいてくれたから、幼い頃の記憶は温かかった。
キラがいてくれたから、サクラがいてくれたから、この世界には意味があった。


「人の笑顔が世界を彩る」のはサクラと同じだけど、カシアにとっては、「その笑顔の中心にいる人」がいなくなったら、美しさなんて消えてしまう。


彼にとっての「世界」は、「大切な人」と一緒に生きてこそ、初めて成り立つものだから。



【キラ😈】

キラにとっての「美しい世界」は、カシアやサクラよりもシンプルで明確、とても分かりやすいものでした。

「生き延びること」

それが彼にとっての合理的で美しい世界。
というか、それが第5区という世界に生きる彼のすべてだった。


どれだけ汚れた世界でも、どれだけ理不尽でも、とにかく生きてさえいれば、まだ何かができる。まだ足掻くことができる。
だけど死んだら最後、全てが終わってしまう。

だからこそ、彼は生き抜くための「正しい選択」をし続けてきました。
感情を抑え、合理的な判断を優先してきたのです。

でも、キラもまた、カシアとサクラに影響を受けていたんですよね。
ただ生き延びるだけじゃなく 「誰かと一緒に生きる」 ことが、本当の意味で「美しい世界」なんじゃないかって、少しずつ揺らぎ始めていました。


ゆえに、カシアを置いて外に出るなんて考えられなくなったし、サクラを見捨てることにも、本当はキラ自身納得していなかった。

カシアやサクラみたいに、「誰かのために命をかけること」に価値を見出していたわけではありません。

でも、「誰かと生きるために必死になること」の意味は、彼もちゃんと分かっていました。

だから、ラストで彼が 「一緒に外に出るぞ」 って言ったときの言葉には、今までにはなかった「焦り」や「必死さ」が滲んでいたんじゃないでしょうか。

カシアがいなければ、キラにとっての「美しい世界」は成立しないのです。



【最後に🙏🏻】

カシアも、キラも、サクラも、それ以外のみんなも、すべてのキャラクターは私自身なんだと思います。
だから、ここまで読んでくださったあなたにとって、誰か1人でも心に残る存在が出来たなら、私はとっても幸せです。

次回作は式国の話ではないと思うのですが、これからもこの世界線の物語は書き続けていきます。
なので、また投稿した際にはお付き合いいただけたら嬉しいです☺️🤝🏻

こんな長文をここまで読んでくださって、本当に本当にありがとうございました!

以上、夏でしたー!🌻

2件のコメント

  • 改めまして完結お疲れ様でした!✨
    こうして見てみると、キラが最も人間らしいような気がしますね!
    そんなキラが、最後の最後で、カシアがいなければ、キラにとっての「美しい世界」は成立しないという考えに至ったというのが素敵ですね😭

    次回作があるということで楽しみにお待ちしております!
  • いろは杏様、コメントありがとうございます!
    近況ノートの返信の仕方がいまいち分からず、お返事が遅くなってしまいました……すみません🥲

    そうですね!キラが一番人間らしいし、それ以外の2人は少々常軌を逸しているような気もしますよね😂

    次回作も、ぜひまた見ていただけたら嬉しいです!最後まで見届けていただき、本当にありがとうございました✨
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