春は素晴らしい。 鼻孔をくすぐる沈丁花の香りに弾む君の笑顔を、桜が讃える。 夏が待ち遠しい。 僕の名を呼ぶ君の声に、蝉時雨も蚊帳の外へと消える。 秋が待ちきれない。茜色の空を眺める君は灯火のように儚く、美しい。 冬は 「お前、何気持ち悪い文章書いてんの?」 はんじょう!? え、どうして?いつの間に? 「いや、ここ楽屋だろ。台本読んでんのかと思ったら気持ち悪りぃ。春だの夏だの、お前引きこもってるから分かんねえだろ。」 はんじょう、それは文学に対する冒涜だよ。 「好きな子でも出来たのかよ。」 そ、それは。 「まぁいいや。ほら、リハーサルの時間だから行くぞ。」 楽屋から去る背中に言葉は出ず、溜め息と共に紙は丸めて窓から投げ捨てた。 春風に乗り紙屑は青空を舞う。 2人の恋の行方は、捨てられた紙屑はどこへ向かうのか。 おにやの本当の気持ちを唯一知る紙屑にもその行方は分からない。 冬は忘れない。はんじょう、君が産まれた季節だ。
針谷慶太と申します。 この度『雑魚には鍛冶がお似合いだ(略)』の書籍化が決定しました! 読者の皆様のおかげです、ありがとうございます!
まさキチです。 カフェインを文章に変換するマシーンです。 『勇者パーティーを追放された精霊術士 〜不遇職が力を授かり覚醒。俺にしか見えない精霊を使役して、五大ダンジョン制覇をいちからやり直し。幼馴染に裏切られた俺は真の仲間たちと出会う〜』 HJ小説大賞2021前期受賞。書籍化決定。 『貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収 〜用済みとパーティー追放された俺は、可愛いサポート妖精と一緒に取り立てた魔力を運用して最強を目指す。限界まで搾り取ってやるから地獄を見やがれ〜』ネット小説大賞10コミックシナリオ賞受賞。コミカライズ決定。 『見掛け倒しのガチムチコミュ障門番リストラされて冒険者になる 〜15年間突っ立ってるだけの間ヒマだったので魔力操作していたら魔力9999に。スタンピードで騎士団壊滅状態らしいけど大丈夫?〜』HJ小説大賞2022前期受賞。書籍化決定。 『勇者(男)だけど、魔王(女)が「一年待てば強くなるからそれまで待て」って言うから一年待ってみた 〜ポンコツ魔王とお人好し勇者のほのぼのラブコメストーリー〜』 ボイコネライブ小説大賞で、優秀賞受賞。 小説家になろうでも活動中。メタル好き。
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