新連載は、『現代狸風説考――人と異界のあいだに棲むもの』に決まりました。
たぬきさんたちは、昔話の中だけの存在ではありません。
夜の峠に、都市の片隅に、そしてSNSや配信画面に──平成狸合戦を経て令和を迎えた現代においても、人々の証言は語られ続けています。
わたし、小境震えがライフワークのひとつとして十数年にわたり各地で収集してきた「狸譚」の取材ノートを整理しまとめ、これまで商業的には地味すぎるとして却下😿され続けてきた想いをカタチにしたいと考えています。
境界に現れる狸、商売繁盛をもたらす長老狸、笑いと祟りを行き来する狸、そして証言そのものを化かす狸……。
古典文献から現代のネット怪談までを横断し、狸という存在の「現在」を浮かび上がらせます。
学術的な民俗誌の装いをまといながら、読むほどに「虚実の境界」が揺らいでいく。
あなたもまた、狸に化かされるかもしれません。
近日中に序章から順次連載の予定です。
何卒お付き合いいただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
