第39話 襲撃みたいです

目が覚めると、もうすでに朝だった。


「…もう朝か、とりあえず気配察知を常に発動させるようにしておかないとな…」


俺はヘレナに言われた通りに気配察知を発動させた。すると、俺の部屋のすぐ外に何人かの気配があった。


「アイラ、イズナ…起きろ。部屋の外に怪しい奴がいるぞ!」


俺はすぐにアイラたちを起こした。


「…!?敵襲?」

「朝っぱらからいきなりなんなのよ!!」


とりあえず部屋をカルチから貰った全属性魔法LV14のうちの『氷魔法』でドアを凍らせて、相手がドアを開けるのに手間取っている間にちゃっちゃと着替えて必要なものを全て無限収納に放り込むと、すぐにワープで冒険者ギルドに転移した。


「まったく、朝一番に敵襲とか勘弁してほしいぜ。」

「…ん、せっかくの朝が台無し…」

「ホントよ!アイツら許せないわ!!」


どうやらアイラたちはかなりご立腹のようだ。このままじゃアイツらに反撃しかねないな…だが、アイラたちの安全の事を考えると、俺がアイツらを倒してくるのが一番いいかもしれないな。それに、アイラたちに危害を加える奴を許すわけにはいかないしな。


「なぁ、アイラたちはここでちょっと待っててくれないか?俺はアイツらとOHANASIしてくるからさ…。な?」

「…ツバサ、珍しく怒ってる」

「ホントね、これは何を言っても聞かなそうね…」

「…ツバサなら、すぐに勝てる…」


どうやらOKのようだ。嫁の許可を貰ったのでさっそく俺はワープで宿に戻った。


**************************

一方その頃、宿ではこんなことが起こっていた


「…標的は部屋から逃げたみたいだよ。」

「チッ、俺たちから逃げるとはなかなか勘が鋭い奴がいるようだな。」

「多分あの女のうちのどっちかが、気配察知系ユニークスキルの保持者だったということじゃねえの?」


男は3人いたが、全員フードをかぶっており、見るからに怪しい人物だと分かる。

そしてその男たちがいるのはまさしくツバサの部屋の前…そう、この男たちがツバサが察知した気配の正体だったのだ。

だが、男たちは気配察知をツバサではなく、アイラかイズナが保持していると思い込んでいるようで、どうやら無意識のうちにツバサを見下していたのである。


「とりあえずあの男はかなり弱いと思うからそこらへんで会ったらついでに始末しちゃえばいっか…」

「そうだな、それくらいは誰でもできるんだが…なんでその程度の仕事に銀貨4枚の価格が付いたんだ?」

「どうせその男が回避能力だけ高くて、殺すのが面倒だったんじゃねえのか?」

「あぁ、あり得るね。そう言う奴は前の依頼でも依頼額が高額だったからねぇ」

「ふん、所詮は俺たちの敵ではないな。」


男たちはそんな話をしていると、その目の前に話の話題になっていたツバサが出てきた。


「ヤッホー、とりあえず俺とOHANASIしよっか!!」


**************************


俺が男たちの前にワープすると、男たちは唖然とした表情でこちらを見ていた。何なんだこいつらは、人の顔をジロジロ見やがって…俺は動物園の見世物じゃねえぞ!!…とりあえず鑑定をしておこう。


『鑑定』

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ゲドー  人間


LV25

HP 1200/1200

MP 900/900

筋力 180

防御 140

素早さ 132


スキル

不意打ち

だまし討ち

急所突き

人体解剖 LV6


称号

外道の匠


加護

外道神の加護


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ヒドー  人間


LV28

HP 1500/1500

MP 870/870

筋力 210

防御 256

素早さ 235


スキル

断頭 LV12

一閃 LV8

肉体改造 LV7


称号

非道の匠


加護

非道神の加護


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ジャドー  人間


LV32

HP 1240/1240

MP 1020/1020

筋力 260

防御 300

素早さ 270


スキル

邪道神拳 LV9


称号

邪道の匠

邪道神拳皆伝


加護

邪道神の加護


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…なんなんだこの変な奴らの集まりは、まるでゲスキャラのバーゲンセールだな。


「なぁ、お前らは俺の敵なのか?」


一応聞いてみる。これで倒したら実は仲間だったとかいうオチだったら最悪だからな…。だが


「はぁ?僕たちがアンタの仲間なわけがないじゃないか。僕たちは君を殺すために派遣された暗殺者だよ。」


そう胸を張って答えたのはヒドーだった。


「暗殺者って対象に見つかっていいのか?」


しまった!思わず本音が…まぁいっか。どうせ相手は俺を殺す気満々だもんな。

そう思っていると、突然相手が泣き始めた。


「は?」

「グスッ、うぅ…だ、だって、いきなり対象がどこかに消えたら僕たちはどう対処すればいいんだよ!ただでさえこの宿を探すのに1日かかったのに…」

「…なんか、ゴメンな。だけど俺を暗殺する気だったってことは返り討ちにされても文句は言えないよな??」

「ハッ、お前みたいなザコにやられるほど俺たちは弱くねぇよ」


と、ジャドーがカッコつけて言ってるが、どうやらこいつは実力差という奴が分からないらしい。ここで俺のステータスを表示して、差を視認できるようにしてみる

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ツバサ  人間…なの?


LV 97

HP 1530000/1530000

MP 2430000/2430000

筋力 960000

防御 930000

素早さ 920000



スキル

鑑定 LV10(MAX)

強奪 LV7

吸収 LV15

消化 LV18

全属性魔法 LV14

威圧 LV10

剛腕 LV8

跳躍 LV7

状態異常耐性 LV7

気配察知 LV20

アイテムボックス

剣術 LV10

体術 LV9

二刀流

モンスターテイム LV2

嗅覚 LV6

気配遮断 LV18

身体強化 LV8

魔力操作 LV7

自然治癒 LV15

偽装 LV 10

神速 LV 9


パッシブスキル

ヴァルキリーの恩恵

ステータス数値化


ユニークスキル

異世界翻訳


称号

異世界を渡りし者

加護を授かりし者

スライムの天敵

林業の敵

救済者

リア充

不幸の塊

戦乙女といい感じ

目指せハーレム



加護

剣神の加護

人神の加護

狩神の加護

戦乙女の加護

破壊神の加護

武神の加護

恋愛神の加護

疫病神の加護


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…とまぁ、こんな感じでそろそろ人間卒業かなって感じだな。なんだか悲しくなってくるが、こんなステータスを持ってたら仕方ないか…。とりあえず俺はゲス3トリオのジャドーが売ってきた喧嘩を買うことにした。


「よし、じゃあ俺が勝ったらお前ら全員俺の下僕な!」

「は?俺たちが勝ったらどうするんだ?」

「それはないから安心しろ」

「この野郎!舐めやがって!!」


ジャドーはかなり怒っているようだ。…俺の嫁たちに手を出そうとしたことを後悔するがいい。

俺は悪魔の笑いを浮かべながら戦闘態勢に入った。

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