よく練られ確立された世界観である一方で、其処に住まう人々の思考は普遍的。キャラクターの感情も行動も、納得できるものばかりで感情移入がしやすく、独特の世界観、予測のつかない展開のなかでも、すらすらと読み進めることができた。完結を迎えた今、一気読み推奨。わたしはロジオンさんが好きです。
手が止まらなかった。と言えば、言い過ぎに聞こえるだろうか。ファンタジーに慣れた者なら、洪水のように流れ込む用語の数々に混乱することもなく、またベタな要素に笑みを浮かべることもなく、素直に読み進め…続きを読む
背景の書き方と人物の感情の表現に引き込まれ自然と自分も注意深くなるようなそんな作品です。魔法、天使、悪魔、王道かと思いきや殺伐としていて、でもあたたかい。主人公が涙を流すシーンは見ごたえありました…続きを読む
少しの寂しさと未来へ向かう力強さと爽やかさ、これがこの物語を読み終わった読後感です。少しずつ明かされる歴史や真実にああ……と思いながら面白く引き込まれました。ラストは柔らかな陽ざしと風の暖かさを…続きを読む
まず感じるのは、主人公周辺がとても閉鎖的であるということです。『果ての壁』はもちろん、街の人々の冷たさは、主人公の生活の閉塞感をよく表しています。個人的に一番象徴的だと思ったのは、広大で多量…続きを読む
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