果てない血と砂のリアリティ

目が離せない物語でした。現代世界の皺寄せの結集地で、怖いくらいのリアリティが生命の根幹を抉る。言葉が重い。思想が重い。命が重い。
見事な着眼点と現実性に釘付けにされたと思えば、中盤からはぐるぐると幻想の世界に惑わされ、そしてラストへ……。
現代ファンタジーの名に恥じぬ秀作。類稀なる読書経験をしました。

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