異世界で、珍バトルがはじまった!昼と夜のエネルギー事情が起こした、えぐい争い?

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 どっちが、お得?どっちが、安い?これが、新しい異世界バトルだ!

今注目の異世界バトルの舞台は、電力!

電力の常識が変わりつつあって、面白そう。

勇者と魔王様も、変わりそう?

戦う者たちによるエネルギー会話が、えぐい。

「電力、つか電気って、夜に使ったほうが安いっていうだろ?」

「ああ」

「でもさー」

「ふぁっ?」

「実際には、そうとも限らないらしい」

その通り。

まず、冒険者ギルドのだれかが変わったことを言いはじめた。

「昼間も、安いですよ!昼間にエネルギーを使って、楽しく冒険しよう!」

これにつられてか、勇者まで、言いはじめてさ。

「光あれ!昼間の世界に、もっと光あれ!」

すると、太陽光発電をする人が増えた。

「光あれ!」

「光あれ!」

異世界人たちは、大喜び。

「おお、勇者様の言う通りだ!夜間より、昼間に使った電気代のほうが安くなっているぞ」

「でも、なぜ?」

「さあ?」

「だれかが、昼間、電気を作ってくれているからか?」

「おいおい、そんなことがあるかよ」

「だよなー」

「世界を救う勇者は、電気を作りまーす!みたいな」

「わはははは」

笑い合う、人々。

が、まったく笑えない者たちもいた。

昼よりも夜を愛する、魔王軍の者たちだ。

「エネルギー術師」なる魔族が、生まれたらしい。

「皆、聞いてほしい!魔法を使うのは、基本、夜間だけとすること!昼間のエネルギーは、温存だ。魔界も、省エネでいこう」

コスパやタイパを大切にしはじめた、魔王軍。

「魔法力も家電も、エネルギーが余るような夜間に充電すべし!我々魔王軍が、戦いやすくなるはず」

「…か、家電?」

「シャレてるう!」

そんな、ある日の朝。

「最近は、昼間の電力が好調だな。やっぱり、だれかが、電力を作っているから?…なんてな」

その冗談と謎が、一気に解かれることとなった。

とあるうわさが、きっかけ。

「冒険者ギルドの地下から、変な音が聞こえてくるらしいぞ?」

どういうことなのかと、ギルドの者が地下室にいってみると…。

「あ、勇者様!」

「げ、見られた!」

勇者が、思いきり自転車をこいでいた。

まさかの、自家発電!

ちなみに、夜は…。

魔王様が、魔界で、必死に自転車をこいでいた。

「電力を、作るのだ!夜の世界も、負けないぜ!」

「ま、魔王様ー!」

こんなファンタジーって、いやだなー。



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