死者が蘇る年功序列がない世界にTS転生して、男として育てられる。

@sennkinn

修業時代の章

第1話 転生と修行


俺、フリーター田中太郎は、バイトが終わり。

街を歩いて帰って居た。


「今日も仕事して、帰ってギリギリの家計での生活が始まる。」


最近物価高で生活が、家計がギリギリなのだ。

俺は少し憂鬱になった。


俺が憂鬱になりながら歩いていると

いきなりトラックが突っ込んできた


「え?」


ものすごい衝撃が俺に走った


全身が熱い、意識が薄れて来る

もしかして、これ終わった?

俺は死ぬのか?こんな、ところで…




「おぎゃー!!おぎゃー!!」


俺の口から赤ん坊のような声が出る。

いったい何事だ?


産婦人科の医者らしき女性が、俺を持った


「女の子です」


女の子?

俺は辺りを見渡してみる


黒髪ロングヘアーの茶色い着物をきたおじさんが

残念そうにしていた


「女の子か、跡取りが欲しかったのだが」


紫色の着物を着た、黒髪ロングヘアーの美女は言う


「まだ1人目ですよ、あなた。

 跡取りが生まれる可能性はまだまだあります」


「ふむ、確かにそうだな。」




結論を言うと、俺はどこかの名家に女として転生したらしい。

赤ん坊だが、周りの様子を見ていくうちにそんな事が分かった。


そしてこの家では男が跡を継ぐらしい。

ていう事は、女に転生した俺は気楽なものだな。

跡を継がなくていい、男が生まれるのを待てばいい。と思って居たのだが…




7年後、女になった私が7歳になっても男児は生まれなかった。

そこでお父様から大事な話がなされる


「何の用でしょうか?お父様」


「…知っての通り、我が家は男児が跡を継ぐしきたりがある。

  だがいつまで経っても男児は生まれない。」


…確かに私が転生してから7年、男児が生まれる気配がない


「このままでは我が家に跡取りが居なくなってしまう。

 そこで、お前を男子として育てる事にした。」


「え?」


「申し訳ないが、女としての幸せは捨ててもらう。」


私は確かに前世は男だったけど、女として生きる覚悟を決めかけていたのに

なのに女としての幸せは捨ててもらうって。


「そこでお前には話さなきゃいけない事がある。

 強い未練を持つ死者は、起き上がり美少女になって人を襲う」


「???」


私はお父様が何を言って居るのか分からなかった。


「信じられないと思う、だが事実だ。

 そして我が家は代々その死者を倒す家系なのだ。

 死者退治の家系」


死者退治の家系。

死者が起き上がる事も、死者が美少女になる事も理解出来ないが

だがお父様は嘘をつくような人じゃない


「とりあえずお前には女の名前を捨て、今日から十文字十兵衛を名乗ってもらう」


じゅうもんじ、じゅうべい

それが私の、いや俺の今日からの名前。


「死者退治の修行を受け、跡取りとして死者退治人の仕事を遂行してもらう。」


お父様は頭を下げた


「女を捨てさせてすまない、だがこれもお家のためだ。」


「頭をあげてください。

 丁度男になってみたかったところです、だからこれは丁度いい話です」


「十兵衛…」


「私、いや俺は。

 これから男としてこの家の後を継ぎます

 そして立派に死者退治の仕事をこなしてみせましょう」


本当は跡取りになんてなりたくないけど、気楽に暮らしたいけど

男が生まれないんだから仕方ないよな、やるしかない。

選択肢はないと言う奴だ


それに前世は男だったんだ、また男をこなすのも楽勝だろう?

体は女だけど。




俺は死者退治の仕事をこなすために、修行をこなす。

死者退治をやるには、霊力と言うものが必要不可欠らしい。

霊力とは体内にあふれる霊的なパワーだ、誰でも持って居る。


その霊力を得るために、俺は裸で滝行する


「こんなんで、霊力なんて得られるのか?

 こんなバカかばかしい修行で」


お父様が叫んだ


「邪念を抱くな!!集中しろ」「は、はい…」


とにかく、やるしかないか。

俺は滝行をこなす、とにかく滝行をこなす。




俺は座禅する、座禅して霊力が全身をまわることをイメージする

集中してイメージする


お父様が木の棒を持って立って居る


「集中しろ、集中力が切れたらこの木の棒で叩くからな。」


集中、集中…お腹空いた。


俺は木の棒で叩かれた


「いたっ!!」


「雑念を抱くな!!未熟者」




俺はお父様と格闘術の修業をする。

俺は素人同然に殴りかかる


お父様は俺に腹パンして来た


「がはっ!!」


「まっすぐ過ぎる!!攻撃はフェイントを織り交ぜてだ。

 この未熟者」


「は、はい。」


俺は右にパンチするふりをして、左にパンチする


「とりゃ!!」


「なにがとりゃだ、そんなフェイントバレバレ過ぎる。

 とりゃ!!」


俺は腹を再び思いっきり殴られた


「ごふっ!!」


俺は腹を押さえて座り込む


「お父様、少しは手加減を。」


「実戦で死者に手加減を乞う気か?

 死者は手加減してくれんぞ」


確かに、それは言う通り

それはお父様の言う通りなんだけど


「俺まだ7歳ですよ、まだ小学2年生ですよ。

  手加減とか必要だと思います」


お父様は怒鳴った


「甘ったれるな!!十兵衛、お前は十文字の跡取りなんだ。

 子供だからと甘えてはいかん、すぐにでも俺を越える気持ちで居ないといかん。

 甘ったれるな!!」


お父様、厳しすぎるぜ。7歳の女の子相手に。

でもこれが跡取りになるための修行なら、仕方ない。のか?


とにかくその後5年間俺はお父様と2人で、厳しい修行をこなした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る