第5話 屈辱 ゴム人形の中での絶頂

「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」


あれから一時間が経過した。

リックは未だに書斎から、いや、パッケージからさえ出られずにいた。


(はぁ…はぁ…うぅぅ)


もうリックがゴム人形に入ってから4時間以上経過している。

人形の中に閉じ込められたリックは今や全身汗まみれで、猿轡をしていることもあり涎が口から垂れてしまってとても不快なのだ。


コツ…コツ…コツ…コツ…


そしてまた誰かが近づいてきた。


(さっきから同じテンポ、足音に聞こえるな。同じ人がうろうろしている?はぁ…勘弁してくれ)


脱出したいのは山々だがこの足音のせいで立ち往生させられていた。

リックが人形の中でため息をついていると書斎のドアが急に開き、照明がパッっとついた。


(え!入ってきた?)


ドアの方に目をやるリック…なんとマリンが部屋に入ってきたのだ。

そしてパッケージに拘束されているリックにゆっくりと歩み寄り、厭らしい手つきでパッケージの容器に手をふれた。

唐突なマリンの襲来にリックの心臓が破裂しそうなほど脈打っていた。


「お人形さん?辛そうですね…ずっと我慢していたのでしょ?」

「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」

「私も我慢してたんですけど、ちょっと貴方を虐めたくなってしまって…一緒に遊びましょう?ね?」


マリンはパッケージの前蓋を開き、ポケットから取り出したリモコンをわざわざリックの顔に近づけて見せた。


(くっ…)


リックには全て分かってしまった。

この後自分がどうされてしまうかを。

そんなリックの不安も煽るように、マリンがニタッと意地悪な笑顔を向けてきた。


「こんなお人形に入っているのだから、貴方もそういう趣味をお持ちなんでしょ?いっぱい…気持ちよくさせてあげますからね」


マリンはリモコンのスイッチをオンにした。


(くぅぅ!!)


リックはビクッっと腰を引いてしまう。

しかしパッケージに囲まれているせいでほとんど動くことができない。


(はぁ…はぁ…うっ!)


マリンはリックのゴムに包まれた頬に手をあて、顔を赤らめながらうっとりしている。

そしてリックの不自然に膨らんでいる股間を厭らしい手つきでさすり始めた。


「ふぅ…ふぅ…うぐ!」

「気持ちいいですか?こんな変態みたいな人形に入れられて…もうイけましたか?まだですか?」


マリンはリックの股間をグニグニと優しく揉みしだく。

前と後ろを同時に責めらてリックは不本意ながらも感じさせられてしまう。


(うっ!…うぐ!…はぁ…はぁ…もう…やめてくれ…)


リックは首をプルプルと横に振る。

しかしこの拒否が余計にマリンの欲情を煽ってしまった。


「イけてないんですね?じゃあ私の手でイかせてあげますね。力を抜いてください。快楽に身を委ねて…」


マリンは右手で股間を掴み、左手をパッケージの隙間に無理やり差し込んみ、リックのお尻の穴を手でグッグッと押し込んで刺激してくる。

そのせいですでに差し込まれているプラグの振動がさらにリックの前立腺を刺激してくる。


(あがっ…うぐぅ!だ、だめだ…イっ!ぐぅぅ…)


マリンはリックの悶える様子を上目遣いで厭らしく見つめている。

こんな屈辱的な状況で、ゴム人形の中でイキいきたくはない。

しかし、いかに理性を保とうとしてもマリンの優しく、ポイントをついてくるネットリとした手つきがリックを高みへと昇らせていく。


「ふぅ!ふぅ!うっ…うぅぅ!」

「ほら、我慢しないでいいんですよ?それとも溜めてから出すのがお好きなのですか?」

「うっ…うぐ!むぅぅ…!」

「それとも悔しくてイきたくないのですか?私みたいな非力な女にいい様にされて」

「!!…くぅ…むぐ!うぐぅ!」

「だいじょうぶですよ。ここには私と貴方しかいません。いっぱいいっぱい出していいんですよ?ほら…ね!」


マリンはその整った顔をぐにゃっと歪め、リックの肛門のプラグをグッ!と強く押し込んだ。


「いぎぃぃぃ!!!」 ドピュっ!


拘束されたパッケージの中で背中を弓なりに大きく反らせるリック。

体をビクンビクンと情けなく痙攣させている。


リックはマリンの手で絶頂させられてしまった。

しかも今まで味わったことのない気持ちよさだった。

ゴム人形内にリックの精液が出され、太ももにもドロリと伝っていく。

リックはここで意識を失った。


マリンはリックがイったのを確認すると陰部に触れていた手を放し、肛門のプラグのスイッチを切った。

そしてリックのゴムでできた唇を親指でゆっくりなぞり、またあの歪んだ笑顔を向ける。


「イけたみたいですね。今日はもう遅いですし、また明日遊びましょうね?ふふふ…おやすみなさい、お人形さん♪」


マリンはパッケージの前蓋をゆっくり閉め、書斎の電気を消して部屋から出ていき、部屋の外から鍵をかけた。

パッケージと肌がギチ…ギチ…こすれる音と、リックの荒い呼吸が書斎内に響き渡る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る