第5話

「な、尚巳!うちらはいいから!」

「こんなチャンスないから!」


友達らしき人らに説得されてる。


「いいって!」


「よかったぁ。楽しみにしてるね〜」


「きゃー!ピーチちゃんが手を振ってくれた」


「いや、尚巳、なんで?」

「どういうこと?」


陽気で元気な子だった。イメージだと大人しそうだったのに。不思議〜


そして放課後。

ファンたちを置いて、一年教室へ。クラスわかんないから、探すしかない。はー、スカウトできるかな。


あ。いた…けど、男子といる?


「失礼しまーす」


「あ!ピーチちゃんだ!」

「本当に…来た」


クールそうな男子といた。


「えーっと、その子は?」


「彼氏でーす」

「やめろって」


…ラブラブなのね?


「ピーチちゃん、そこ座って!」


敬語を知らないみたい。


「…あの〜あなたモデルしてたんでしょ?」


「なんでそれを…」


彼氏はびっくりしてる。


「ピーチちゃん知ってるの!?」


「またやりたい?」


「えー!やりたい!」


「いや、クソ事務所だったんだろ?」


クソってなんでそーなんの。


「私も、モデルしてて。社長に頼まれたの。またモデルしてほしいから誘ってって」


「あ!雑誌で見た!そーなの!?」

「尚巳を解雇したところですよ?なんで今更?」


めちゃ彼氏怒ってる。

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