第4話 アヒルの群れで育っても空は飛べる(前)


 高瀬の決意表明を聞いてから一週間が経過した。


 俺は太陽と一緒に登校している。前を行く女子生徒はスカートの丈が短く、ともすると下着が見えてしまいそうだった。それでも俺の意識はそこより別のところに向いていた。


「高瀬は後ろ姿がきれいなんだよ」と俺はつぶやいた。「まっすぐでさらさらの髪が腰のあたりで揃ってさ。歩くとそれがリズミカルに揺れてさ。いや、斜め45度から見た高瀬もそれはそれできれいで……」


「あのな悠介」と太陽は隣で呆れたようにさえぎった。「いちいち数えているオレもオレだが、おまえさん、この朝だけで『高瀬』って28回口にしてるぞ。どんだけ頭の中が高瀬さんでいっぱいなんだよ」


「わ、悪い」指摘されるまで気づかない俺は、どうかしている。「聞かされてる方はつまらないよな」


 まぁいいけどよ、という風に太陽はさわやかに笑った。

「とにかく良かったよな。高瀬さん、大学を受けるとオレたちの前で決意を語ってから、見違えて明るくなった」


 俺はうなずいた。

「彼女、大学に行くのが本当に夢だったんだな。これからは勉強に取り組むと宣言したとおり、授業中もすごく集中してる」


「『卒業と同時に結婚する』って聞いた時にはどうなることかと思ったが、このままいけば悠介は高瀬さんのヒーローだ」


 太陽は冷やかすように肘でこちらを突いてそう言うが、俺はそれほど浮かれてはいられなかった。


「いや、たしかに高瀬は大学を受けるとは言ったけど、入学するとは言っていない。政略結婚が待つ未来は変えられないものだと認識している。その認識を改めさせて大学に行くという夢を叶えてやらなければ、本当の意味でのヒーローにはなれない」


「高瀬さん、結婚に対してはそうとう強い抵抗があると思うけどな」

「というと?」


「悠介おまえ、高瀬さんの政略結婚の相手が誰なのか知ってるか?」

 俺は首を振った。「トカイの次期社長ということしか」


鳥海とかい慶一郎けいいちろう」と太陽は言った。「名前だけ聞けば優秀な若きプリンスと思うかもしれない。ところが実体はとんでもない。まず年齢だが今は35だ。つまり高瀬さんは3年後、18歳で40歳目前のおっさんに嫁ぐってワケだ」


「20歳差か」親子でもおかしくない年齢差だ。


「まだナイスミドルなら救いがあるが、見てくれもひでぇもんだ。ヒキガエルが何かの間違いで人の魂を持っちまったんじゃないかって気がするくらいだ。性格もずいぶん捻じ曲がっているらしく、良いウワサはまず聞かねぇ。この男のセールスポイントなんて、そうだな、トカイの次期社長ってことくらいか」


「とにかく醜い中年男ってことだな」


 太陽は顔をしかめてうなずいた。

「高瀬さんだって女子だ。レディだ。いくらこの街の危機を救うためには自分が結婚を受け入れるしかないとはいえ、よりによって相手がそんな男ってことにはさぞ困惑しただろうよ。自分が鳥海慶一郎の妻になって抱かれているところを想像して、狂いそうになる時もあったんじゃないかな」


 それを想像すると俺も狂いそうだった。なので頭を振って四月の高瀬を思い出した。教室での彼女は自分の抱えた問題などおくびにも出さず、いつだって笑顔で過ごしていた。その時の心情を思うとやりきれない気持ちになった。


「結局オレが何を言いたいかというとだな」太陽はあらたまる。「悠介よ。絶対にめげるなってことだ。高瀬さんは政略結婚の待つ未来は変えられないと口では言っているが、心ではまだ希望を捨てていないはずだ。変えられると信じているはずだ。式の最中に現れて、手を取ってかっさらってくれる――そんな存在を待ち望んでいるはずだ。悠介。おまえさんがなっちまえよ。その白馬の王子に」


 白馬の王子、と聞くとくすぐったくて仕方なかった。でも高瀬がこう言ったのも事実だった。神沢君。どうしてかはわからないけれど、きみと一緒にいると、なんだか未来を変えられる気がするの。


 企業同士の婚姻をやめさせるなんて大それたことが、果たしてこの俺に可能なんだろうか?

 

「そういえば」と太陽は思い出したように言った。「高瀬さんが急に大学を受けると言い出したのは悠介の影響なんだろ? おまえさん、なにをしたんだ?」


「別にたいしたことはしてない」

 俺は高瀬と柏木に尾行され、自宅に迎え入れた日のことを話した。


「そんなことがあったのか! 悠介も裏ではちゃっかりやることやってるんだなぁ」

「人聞きの悪い言い方するなよ」


「いや、なかなかのもんだぞ。鳴桜高校を代表する美女二人を家に連れ込むなんて」

「誰が連れ込んだんだ、誰が。柏木の立案で、向こうから勝手に押しかけて来たんだよ」


 太陽はからかうようにひとしきり笑うと、息を吐き、きりっと表情を引き締めた。

「悠介よ。なんつーか、動き出してきたな」


「ああ、そうだな」

 俺の頭には、組み合わさったいくつかの歯車が、鈍い音を立てて回っている映像が浮かんだ。考えてみれば今こうして一緒に登校している男との出会いが第一の歯車だった。そこから俺の高校生活は――物語は――劇的に動き出したのだった。

 

 俺は誰にも秘密にしておこうと思っていたについて、彼になら相談してもかまわないと思うようになっていた。

「あのな太陽。実は俺さ、前に柏木と末永が二人だけで秘密の話をしているのを聞いちまったことがあって――」


「はぁ!? 柏木が心に決めた男って、おまえさんだってのか!?」


 俺は慌てて太陽の口をふさぐ。誰かに聞かれたら厄介なことになる。

「なぁ、これはいったいどういうことだと思う? 俺は運命の絆で結ばれた“未来の君”とは、やっぱり高瀬だと思っている。占い師が言った条件にすべて合致するわけだし。でも柏木は俺のことをこう呼んだんだ。『運命の人』って。よりによって。こともあろうに。俺にはもうなにがなんだかわからない」

 

「客観的に考えれば、高瀬さんが悠介の“未来の君”だと確定していない以上、柏木がそうだという可能性だってもちろんあるだろうな。別々の中学から同じ高校に入って同じクラスに配属されておまけに前後の席になるなんて、解釈次第では運命が二人を引き寄せたとも言えるわけだ。ていうか、案外柏木なんじゃねぇか? おまえさんの“未来の君”って」


「でもな」と俺は言った。「占い師は“未来の君”についてこう説明したんだぞ。この女性も今現在、自らの未来に生じた困難に頭を悩ませている、って。あの底抜けに明るいじゃじゃ馬娘がいったいどんな困難に頭を悩ませてるっていうんだ?」


 それを聞くと太陽は、ちっちっち、と人差し指を振った。

はオレたちからなんにも学んでないのな」


「どういうことだよ?」

「オレも高瀬さんも教室じゃ明るく振る舞っていた。それを見ておまえさんはどう思った?」


「なんの悩みもなさそうで羨ましいな、と」

「ところがどっこい実際はふたりとも大きな問題を抱えていた。悩んでいた。要するにだな、悩みのない人間なんていないってこった。おまえさんが不遇な環境で育ってきたことを考えると、オレたちがそう見えたのも無理はない。でもな、みんな顔には出さないだけだ。100人いれば100通りの苦悩がある。柏木だってああ見えて何かしら問題を抱えているに違いない」


 俺は柏木が俺の母親の写真を見て顔をしかめたのを思い出した。

 

 いったいあいつは未来にどんな困難があるというのだろう――?


「柏木と言えば」と太陽は言った。「あいつ、高瀬さんの決意表明を聞いてから、普通にオレたちの秘密基地に入り浸ってるよな?」


 俺はうなずいた。あの日以来、柏木はほとんど実質的に我々の四人目のメンバーになっていた。


「悠介の置かれている状況はわかった」と太陽は言った。「ちょうどいい。そろそろ次のステップへ移行しなきゃいかんと考えていたところだ。最初の頃とは状況もメンバーも大きく変わった。悠介、昼休みに重大発表があるから、心して待ってろよ。ははっ、今日の授業中は考えることがいっぱいだ。こりゃ寝てられないな」

 

 いやいや、悪いことは言わないから勉強しろよ、と俺は友の未来をうれう。


 ♯ ♯ ♯


 昼休み、秘密基地である校舎隅の旧手芸部室に行くと、柏木を含む三人がもうすでに着席していた。太陽は一秒でも早く重大発表とやらを口にしたいらしく、うずうずしながら俺を待っていた。俺は彼の意をんでそそくさと椅子に腰を下ろした。


「それでは諸君。今日は大事な話をしようと思う」と太陽は立ち上がって言った。「はじめはオレと悠介、男同士の友人関係から始まったこのコミュニティ。それが今ではこうして一丁前に校内の一室に堂々と居座って、なんだかひとつの部活みたくなってきた。そこでだ。これまでは適当に集まっていたが、これからはバシッと方向性を持って集まろうじゃないかという提案をしたい」


 太陽は人前で話をするのが好きなのだろう。小気味よい身振り手振りを交え、熱弁をふるう。その姿はゲティスバーグで多くの聴衆を前にしたリンカーンを彷彿ほうふつとさせた。つまるところ、板に付いている。


 俺たちは耳をかたむけた。


「我々にはいくつか共通点がある。鳴桜高校1年H組所属ってのは言うまでもないが、なにより大きいのは自分が手にしたい未来と、現実の未来とのに頭を悩ませ、それでも希望する未来を掴もうと手を伸ばしているところだ。


 だが人間一人の力なんて微々たるもんだ。たかが知れてる。一人でその希望する未来を掴むのは難しい。夢は夢のままだ。そんなのはゴメンだ。そうだろう? そこでここはひとつ、それぞれの望む未来のために、協力し合おうじゃないか。


 悠介は幸せになる未来を、高瀬さんは大学に行く未来を、オレはプロのドラマーになる未来を胸に秘め、生きている。それぞれがそれぞれの未来の実現のため、この高校三年間、手を取り合ってやっていこうじゃないか、という話だ。どうだい、悠介、高瀬さん」

 

 俺と高瀬はどちらからともなく顔を見合わせる。俺が高瀬の未来のために尽力するのは構わないけれど、こちらの漠然とした未来のために彼女の手を煩わせるのは気が引けた。

 

 俺のそんな心苦しさを追い払ったのは、高瀬の澄みきった笑顔だった。

「うん。なんだかおもしろそう」


 彼女がそう言うなら俺が突っぱねる理由はない。俺はうなずいた。


「よし。そう来なくっちゃな!」太陽はぱちんと指を鳴らす。ただすぐに難しい顔をした。「だがそうなるとひとつ問題がある。いつの間にかちゃっかり仲間ヅラしている柏木、おまえだ」


 柏木は高瀬の隣の席で、ふてぶてしく鎮座している。なにが悪いの? という表情だ。


「柏木よ。こないだの中間テストで学年最下位だったけど、夢とかあるのか?」

「失礼な。あたしにだって夢くらいありますよーだ」


「ほう、言ってみろ」

「幸せな家庭を築くこと、かな」


 幸せな家庭、と俺は小声で繰り返した。柏木の口からそんな言葉が出るとは思ってもみなかった。

「なぁ柏木。それって、具体的にどんなのだ?」


「そうねぇ」彼女は色っぽく脚を組む。「旦那さんとあたしがラブラブなのはもちろんで、いつも笑顔が絶えなくて、喧嘩してもすぐに仲直りできて、休みの日には恋人みたいにデートして……。そうだ、子どもは欲しいよね。いっぱい。多い方がいい」

 

 これが男のさがというものなのか、それを聞いて情けないことに、視線が彼女の豊かなバストや精巧なくびれに向いてしまう。それは太陽も同じようで、「エロッ!」と叫んだ。「柏木おまえ、いちいちエロいんだよ!」


「はぁ!?」柏木の頬がたちまち赤く染まる。「子どもが欲しいって言っただけで、なに変な想像してんのよ! 小学生じゃあるまいし! 男って本当バカなんだから!」

 

 さいわい俺の視線はとがめられずに済みほっとしていると、事態を静観していた高瀬が吹き出すように笑い始めた。

「なんか、いいね。こういうの」


「こういうの?」と柏木が聞き返した。


「くだらない」と高瀬は可笑しそうに答えた。「すごく馬鹿馬鹿しい。でもそれがいい。私今、とっても楽しいんだ。新鮮な気分。こういう環境の中にいたことがないから。遠くから眺めて羨ましがっているだけだったから」


 柏木は両手を広げる。「ようこそ、優里」


「おまえが言うな!」

 奇しくも俺と太陽の声が重なった。


 それを受けて高瀬はまたひとしきり無邪気に笑った。

「いいんじゃないかな。晴香の望む未来に、私たちも協力してあげようよ」


「正直、幸せな家庭のためって言われてもピンと来ないが」太陽は首をかしげる。「だいたいそんなもん、オレたちに協力のしようがあるのか?」


「あるある。まずはなんと言っても、パートナーになる旦那さんをゲットしないと」


 あたしが将来幸せになるにはこの人が必要だし、この人が将来幸せになるにはあたしが必要なの――。柏木は内心では俺をそう捉えているわけで、その彼女が幸せな家庭を築くための伴侶である旦那をゲットするということは、それはすなわち――。

 

 高瀬の手前、だけは絶対に避けねばならない。

 

「わ、わかったわかった!」危機を察してくれたらしく、太陽が口早に言った。「高瀬さんも同性のダチの柏木がいた方が、なにかと気が楽だろう。そのかわり柏木。おまえもオレたちに協力するんだぞ。いいな」


「はぁい」と柏木は言った。そして薄ら笑いを浮かべた。「それにしても『それぞれの未来のため』ねぇ。なんだか青臭いわねぇ」


「いいんだよ」太陽は鼻をかく。「オレたちゃ十代なかばの高校生なんだ。青くたって臭くたって、それが最大の魅力じゃねぇか」


 高瀬と柏木は顔を見合わせて苦笑した。「臭いのはイヤよね」ということらしい。


「さぁ話を続けよう」と太陽は言って、三人の顔を見渡した。「オレたちのもう一つの共通点は、四人とも部活に入っていないってことだ。悠介と高瀬さんが部に入らない理由は聞いたが、ちなみに柏木はどうして何もやらないんだ? おまえ、運動神経抜群だろ」


「まぁね」柏木は謙遜というものをしない。「運動部で汗を流すのも悪くはないけど、うちね、鉄板焼き屋なの。団体さんの予約とかが入ると、夕方から仕込みの手伝いをしなきゃいけないの。わかる? 葉山病院のボンボン息子」


「一言余計なんだよ……」大病院の御曹司は顔をしかめる。「まぁいい。とにかく四人とも部活はないわけだから、放課後はある程度自由に使えるはずだ。短い昼休みにこうして集まるのもせかせかして落ち着かん。そんなわけでこれからは、放課後に集まろうぜ」

 

 誰も異存はなかった。柏木も店の手伝いがある日を除いてはという条件で賛同した。


「そして、だ」太陽は一段と声に力を込める。「明るい未来を手にするためには、この部屋にこもってばかりいないで、お天道様の光も浴びなきゃいかん。たまにゃ校外活動も実施するぜ。もう一ヶ月もしたら夏だ。やろうじゃありませんか、夏合宿! 行こうじゃありませんか、海!」

 

 次の最終戦に勝てば12ゲーム差をひっくり返して我がチームの優勝だ、と監督が言い張るような滅茶苦茶さが、その物言いには含まれていた。夏の海に何を過度な期待をしている、と俺は心で水を差す。しかし女子二人の顔はほころんでいた。


「行きたーい!」と柏木が嬉々として言えば、高瀬も瞳をらんらんと輝かせた。


「夏の終わりには花火大会があり、冬にはクリスマスパーティだ。初詣にも行くだろ? スキー旅行だってありだな! 心躍るイベントがわんさかオレたちを待ち構えている。みんな、楽しもうぜ」


 本当にすべて実行する気なのか、であるとか、合宿って何をやるんだよ、であるとか、そういう素朴な疑問が思い浮かぶ。その一方でこんなことを言い出した太陽の意図は見抜いていた。


 悠介、いろいろやってみる中で見極めろ。高瀬さんと柏木、どっちがおまえさんの“未来の君”なのか。きっとそう思っているに違いない。


 そして同時にこれは、高瀬のでもあるのだ。


 高瀬優里が高瀬優里として生きられるのはこの三年しかない。だから誰よりも充実した最高の高校生活にしたい――。

 

 そう言った高瀬には卒業までの三年間でなにか宝物を見つけてもらわなきゃいけない。その宝物とは、決して消えることのない思い出だったり、行き止まりの壁を迂回するための秘策かもしれない。それならば俺は、その宝探しの冒険に同行させてもらおう。


 夏の花火が待ち遠しいと笑顔で話す彼女を見て、俺はそう誓った。


 ♯ ♯ ♯


 放課後は、担任と進路についての面談があった。


 自分の番までまだだいぶ時間があるので、俺は屋上へとやってきた。ここへ来るのは校則違反ということらしいが、高瀬が愛してやまないこの街をどうしても今一度、高い場所から眺めてみたかったのだ。

 

 太陽と高瀬はそれぞれ放課後に私用があるとのことで、新しい枠組み発足後一回目の活動は明日以降に持ち越しとなっていた。

 

 昼休みと違って放課後の屋上には強烈な西日が差し込み、ともすると目がくらんでしまいそうだった。俺は目を細めながら、落とし穴を警戒するような慎重な足取りで、ゆっくりフェンス際へ歩みを進めた。

 

 巨大な給水コンテナの横を通過したその時だった。をしたシルエットが西日の中に浮かび上がった気がした。そんなまさか、と俺は思った。これは見間違いだろう、と。

 

 なぜならそのシルエットがある場所は、転落防止用のフェンスの向こう側――屋上のまさにへりの部分だったからだ。あらゆる価値観に照らし合わせて、絶対に人が立っていてはいけない場所だ。

 

 しかしフェンスが近づくにつれて、それが見間違いなんかじゃないことがわかってくる。長い後ろ髪とスカート。そこにいるのはどうやら女子生徒だ。彼女は俺の存在に気づいていないらしく、まるで何かの導きを待ち望むかのように、空を見つめている。

 

 目が西日に慣れてきて、シルエットの輪郭がはっきりしてくると、思わず俺はがっくり肩を落とした。


 その後ろ姿を俺はよく知っていた。健康的な体つき、明るい栗色の髪、しなやかな美しい脚。

 

 鳴桜高校でおそらくその後ろ姿をいちばん見ているのは、彼女の後ろの席の俺だ。

 

 フェンスの向こう側に立っているのは、他の誰でもなく柏木だった。

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