ルビーの魔の手

ゴールド島に着いて三年が経った。

三人は仲良く幸せな生活をして、子供も双子が生まれた。

家はにぎやかになった。

子供達は双子で、一才半になりました。

上の女の子には、ケディーの母親の名前を取ってマーヤ、

下の男の子には、ミハエルをもじってルミエルと名付けました。

アッチにトコトコ、コッチにトコトコ、マーヤは10ヶ月で立ち上がりましたが、

ルミエルはまだおぼつかないで、トコトコポテッ、トコトコポテッ。

ミハエルもケディーも、ニッコリしながら、微笑んでいました。

そんな幸福も長くは続きませんでした。

ジョーの仲間の一人が、ミハエル達がこの島で住んでいる事を、お金目当てに教えたのでした。

ルビーの船がゴールド島までやってきました。

衛兵の一人が、

「ミハエル王子、船に乗っていただけますね。」

ミハエルは、

「私だけでよかろう?ケディーと子供達には手を出すな!でなければ私も行かない!」

兵士の偉い人が、

「解りました。では王子、こちらへ」

王子のこめかみに金棒で打ち、手足を縛るように兵士達に命じました。

ケディーは泣きながら、ミハエルの名を叫びました。自分の体がガタガタと崩れるのを感じました。


ミハエルが連れ去られた後、駆けつけたジョーは、

「ちきしょう!あいつは前から気に食わなかったんだ。ルビーなんぞに尻尾を振りやがって!」

「ケディー、俺の責任だ。お前の大事な人は、俺が助けてやる。」

「ルビーが子供達を狙ってくるかも知れない。ラモスはおじいちゃんだし、ここで子供達をお願いします。私が行きます。」

「だが、、、」

「私が誰か、知ってるでしょう?大丈夫、簡単に捕まったりしないわ。」

「、、、解かった。ダイヤモンドシティーまで船を出す。気をつけろよ。」

ケディーは支度をして、子供達に、「いい子にしてね。パパとママは、必ず戻るから。」

子供も解かったのでしょうか?ママ、ママと言いながら泣きじゃくるのです。

マーヤ、ルミエル、、、

「二人とも、ジョーおじさんとラモスが付いているから、良い子にしててね。」

ケディーは怪盗モモンガの姿になり、ミハエルの後を追ったのでした。

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