春は死なないものなのだろうか。

この作品における「春」というのは、きわめて多義的に使われている。
その使われ方については、ここでは申さない。

しかし、そのことに気付けたならば、この物語の真の深さ、人間の持つ根源的かつ本質的な何かが見えてくるはずである。

それが美しいものなのか、はたまた醜いものなのか。
その価値判断を下すのは、読者各位である。

ともかく、この物語を読み、パソコンから少し目をそらして自らの頭で詩作して見られるとよろしかろう。

話は、それからも続く。
読者各位の頭と心が、それに答えを出せるまで。否、その答えを出して後も、なお。


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