第7話 住民登録
その
数分間、それしかする事がなかった。
「
僕は今、
目を閉じてみる。
――あ、目を閉じ続けたら眠るやつだ、これは……。
「まあ、やることも無いし……
そう
そして、
おやすみなさい、と心の中で言葉を
やはり人間。
――……。
トントンと
「……ん?」
目の前に、
そんな彼女は、
「おはようございます」
「おはようございます……」
「夢の世界は、楽しかったですか?」
「あまり、覚えていないですね」
「ならきっと、楽しい夢だったのでしょう」
「そうなんでしょうか?」
「忘れられない夢というのは、
「……そうかもしれませんね」
僕は、立ち上がった。
睡眠前には、ぞろぞろと暇つぶしをしている
広場を歩く人は
「僕が寝ている間に、
「ええ。もう開店してから2時間30分が
「そんなに……」
そして、広場では約3時間眠ったわけか。
トータル10時間睡眠……。
寝る子は育つというが、寝すぎて逆に
サラさんが、口を開ける。
「開店時間になっても、ナオキさんが
「それは……すみませんでした」
「いえいえ、いいですよ」
では――とサラさんが言った。
「
「はい」
「
「……書かないようにします」
「ちなみに――」
と彼女は、
「
「そうなんですか?」
「ええ。なんと、自分の名前の
「それは……罰を受けて
「
「おそらく、わざと書き間違えたものだと思いますが」
「
「
僕とサラさんは、ギルド
まるで、
「
サラさんが、僕をそこへ
「
「モンスター
「へえ……」
まあ、異世界ラノベのテンプレ
逆に、ギルドで住民登録ができるなんてことは、聞かない
住民登録受付は、クエストの受付と違って、一人たりとも
僕からしてみれば、
「では、こちらの
「はい」
僕は、彼女から
そして、少し
何せ、僕はギルドにつけられた
でもサラさんから受け取った
僕は、サラさんに聞く。
「この用紙に書かれている文字なのですが」
「はい」
「僕の
「ああ、それはですね……」
彼女は続けて、言葉を放つ。
「とある異世界人の方に書いてもらった文字を、
「なるほど……」
いろいろと気になることもあるが、とりあえず用紙の
「できました」
「ありがとうございます」
「次ですが……」
「はい」
「ステータス
「ステータス測定ですか?」
「住民登録の
「ああ、そういうことですね」
サラさんは、受付に
「昨日と同じように、石板に手のひらを乗せてください」
「分かりました」
僕は、石板の上に手のひらをくっつける。
石板が、
どうせ二回もステータスを測定したところで、昨日と何も変わらないだろうがな――なんて考えながら、
石板から、薄い光で
そこには、こう表示されていた。
レベル:1
H P:1,800,100
攻撃力:1,800,010
魔 法:1,800,005
防御力:1,800,008
耐 性:1,800,001
俊敏性:1,800,005
スキル:
「…………」
僕は、サラさんと顔を合わせる。
サラさんの
なんだこれ? とでも言いたげな
僕だって、
だから、言った。
「この石板、
「しかし、昨日
「ならば、ハズレの
「ま、まあ。そうですよね」
僕は
昨日のステータスと
ありえない数値だった。
「お待たせいたしました。
そう言いながら、サラさんが
「では、僕の手をつけますね」
「お願いします」
石板に手のひらを
レベル:1
H P:1,800,100
攻撃力:1,800,010
魔 法:1,800,005
防御力:1,800,008
耐 性:1,800,001
俊敏性:1,800,005
スキル:
叩き出される数字は、さっきと何も変わらない。
「……サラさん」
「は、はい」
「こちらの石版も、
「い、いや。そんなはずは……」
それは、僕も
「では、私が
「そうですね……お願いします」
「はい」
サラさんが、今さっき僕が使った石板の上に、手のひらを乗せる。
そして、ステータス画面が
レベル:23
H P:600
攻撃力:58
魔 法:101
防御力:72
耐 性:10
俊敏性:35
スキル:ピンチ
さっきと比べると、インパクトが
「……あの、ナオキさん」
「何ですか?」
「この石板は、壊れていないようです」
「……何かの間違いではなくて、ですか?」
「何の間違いもなくて、です。理由は、今
「……もう一度だけ、僕のステータスを測定させてもらっても、よろしいですか?」
「はい、どうぞ」
そして僕は、
レベル:1
H P:1,800,100
攻撃力:1,800,010
魔 法:1,800,005
防御力:1,800,008
耐 性:1,800,001
俊敏性:1,800,005
スキル:
何も変わらなかった。
なんだこれ? となる
「……僕は、
「いえいえ、これが夢ならば良い夢だと思うのですが。しかし……」
「しかし?」
「このスキルは、まるで
スキル……?
僕は、そのスキルの
昨日は、『スキル:
スキル:
ああ、なるほど。
なるほど……だな。
確かに、このスキルは
そして、書いている情報が正しいのであれば、こんなおかしなステータス
1分寝るごとに全ステータスが3000上昇。
僕は、この異世界に
つまり、10時間=600分×3000=1800000――となる。
10時間睡眠したことにより、僕の全ステータスは、180万上昇したのだ。
「…………」
僕は、思った。
こんなチートなスキルが
サラさんは、言った。
「これは、ソロで世界を
「自分、
そうして僕は、
……
僕だって、
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