ひとひらの夢

 眠る彼女を見守るのが私の日課だ。たった一人の私の片割れ。その双眸はきっと私と同じ色だけど誰も見た事はない。生まれてから今まで一度も目覚めた事がないからだ。一緒に生まれてきたのにどうしてこの子だけ? そんなに心配はしてないけどね、どんな夢を見てるのか片割れの私にはわかるしいつか必ず起きるもの。

「妹さん、もう起きたかい?」

 尋ねられて首を横に振る。

「まだなの。今は地球という所で人間になる夢を見てるみたい」

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