決闘をする姫君②

「......は?」


私の言葉に対し、そう呟くデイジーさん。


そして


「ふざけるな......ふざけるな!!」


と叫ぶと、レイス達は私に襲いかかるのだった。


「よいしょ!!」


剣を使い、レイスを切る私。


「ここまで大きくても、レイスの魂を吸収できるんですね」


やはり、【ソウルイーター】の効果の凄いですね。


「魂を吸収する魔法......厄介ね」


私を見ながら、忌々しげにそう言うデイジーさん。


そして


「なら......これならどう!!」


僅かに残った魂を集め.......さっきの巨大レイスよりも大きく、強そうなアンデットを生み出したのでした。


「これは......?」

「ルルー!!アレはスペクター!!レイスよりも強力な存在だ!!」

「まぁ!!そうなのですね!!」


ドラドさんの様子から見て、強力な存在というのは間違いないようですね。


「行け!!スペクター!!」

「ォォォォォ.......」


そう叫ぶと、わたしに向かってやって来るスペクター。


私は、そのスペクターを剣で攻撃しましたが.......


「!?」

「ォォォォォ.....」


剣は確かにスペクターの手を切断したものの......何と、切られたはずのスペクターの手は再生したかと思えば、私に向けて手を伸ばしてきたのでした。


「見たか!!これがスペクターの力だ!!」


.....なるほど、自己再生するゴーストですか。


そう思った後、レイスの攻撃を避ける私。


「チッ.......」


そう呟くと、スペクターに再び攻撃を命じるデイジーさん。


「スペクター!!もう一度彼女に攻撃しろ!!」

「ォォォォォ.......」


デイジーさんの指示を聞き、再び私に向けて襲いかかるスペクター。


そんなスペクターに対し、私は


「はぁっ!!」


を剣に掛けた状態で、スペクターに対して攻撃を行うと


「ォォォォォ......!?」


スペクターの手は切断され、剣に吸収されるのでした。


「な、何!?」


この展開に対し、驚くデイジー。


まぁ、剣を通さないはずのスペクターに攻撃が入ったのなら、驚くのも無理もないですね。


「お前......何をした!!」

「何って....自己再生されるぐらいなら、切断した方がいいと思いまして、【マジックイーター】で吸収した魔力を利用して、光属性の魔法を纏わせただけです」

「はぁ!?」


私の言葉に対し、そう叫ぶデイジーさん。

一方、四天王の皆さんはというと


「【マジックイーター】で溜めた魔力を利用し、剣に光属性の魔法を纏わせる.......か。中々考えたな」

「確か.....ルルーちゃんはドラドちゃんと戦ったからぁ、その分の魔力を溜め込んでいたのねぇ」

「魔法も魔力も使い方による......ということですね」


冷静な様子で、そう受け止めていました。


その様子を見たデイジーさんは、苦虫を噛み潰したような顔になった後


「この程度のことで......調子に乗るなぁ!!」


そう叫ぶと、その言葉に従うように、スペクターは私に襲いかかるのでした。


「調子に乗ってなどいません!!私は.......常に真剣です!!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る