第4話:現実? RPG?
突然出てきた大きな穴、直径は計測できないがあまりの大きさに腰が引けてしまう。 そんな穴を見ているとそこから何かが落ちてきた。 俺は落ちた場所まで行こうと思ったが、今俺の目の前にはゴブリンが息絶えた状態でそこに転がっている。
とりあえずゴブリンはそこに放置して、俺は車で穴から落ちた物体を見に向かった。
しばらく進んでいくと、大きな岩が転がっていた。 周囲の建物は壊れていない、ということはこの岩は孔から落ちてきたものだと分かる。 というかめっちゃ大きなクレーターが出来ているのだからそれしか考えられない。
「なんだ?これ」
俺はその岩に近づこうとしたが、岩がかすかに動き始めた。 俺は建物の陰に隠れてみていると、岩が割れてそこから大きなイノシシの怪物が出てきた。 全長は、やく6mぐらいだろうか。
「あの岩が割れて怪物が出てきたってことはあの空の穴は怪物を生み出すのか? それとも別の世界から召喚した? いや後者はさすがにないか、そうなるともはやファンタジーRPGになっちまう。 でもそうなるとさっきのゴブリンは一体?」
色々考えてるけどもう訳が分からなくなった。 とりあえず俺はゴブリンが横たえている場所まで車で戻った。 もちろんあのイノシシに気づかれないようにこっそりと。
なんとか元の場所まで向かったが今のところ何ともなさそうだ。 ただそこにはゴブリンがそこにいるだけだった。 腐ってはいなさそうだが、消えてアイテムが表れてはいなさそうだ。 しかしこう見ると見た目はゴブリンそのもの、ならば体の中はどうなってるのだろうか? そう思い俺は途中で百円ショップによって包丁を数本購入、店員はいないが念のためカウンターに代金を置いてきた。
「・・・・・、ていっ!!」
一息入れてゴブリンの腹に刃物を突き立てて腹を掻っ捌く。 吐きそうにもなるが我慢して内部を見渡すが、内臓やその位置はたぶん一緒ではあるが違うのは、心臓部分に見たこともない宝石が付いていた。 しかも脈打ってる。
「なんだよこれ?」
俺はそれを包丁を使って宝石を取り除くと、ゴブリンの肉体は完全に灰と化した。 少し経って灰だけがそこに残り、さっきまでそこに生物がいたはずなのにもうなにもいなくなってしまった。
本当に何がどうなっているのか全く分からなかった。 いくら考えても結論にはたどり着かなった、今まで生きてきた現実とはまるで違う。 見たこともない怪物やそれを生み出す大きな穴。 色々考えながら車を走らせて俺はとんでもないがありえなくはない事では? と考えてしまった。
「現実とファンタジー要素が混ざってる?」
普通であればばかげた話として流せるだろうが、今までのことを含んで考えるとそうとしか考えられない。 もし現実世界にファンタジー要素やRPG要素が入ってきたのだとしたら、今の世界にルールは存在しない。
多分ではあるがな。
「もしかして、ステータスオープンって言ったらウインドが目の前に現れて・・・・って本当に現れたよ」
何気なくステータスオープンと唱えた瞬間、俺の情報が記載されたステータス画面が目の前に現れた。 こう見ていくとさっきの戦闘でレベルアップしたらしいようだ。
ステータス画面をいじってると、スキル画面に切り替わり、そこにはアビリティスロットが四つとスキルスロットがあった。
アビリティスロットには【
「・・・・・もはやRPGだな、この世界」
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