第9話 【ゴブリン退治】

((そんな格好では目立ってしまうのでこれに着替えてください))

そう言うとミルは

皮でできた靴と帽子 厚い布でできた服に長ズボンそれと胸当てに膝当てとすね当てに籠手

最後に剣と盾を渡してきた

剣と盾は木でできておりその外枠に金属フレームがつけられている。

剣が4kg 盾が剣より少し軽い程度だ。

渡された防具は全部で5kgといったところだ。

さっそく着てみる事にした。

もちろん自分の部屋に戻って。

着るのが難しい、サイズはあっているのだが胸当てや籠手をつけるのにだいぶ時間がかかってしまう。先に胸当てや籠手つけてしまった為に他の装備をつけるのに苦労してしまった。

ズボンを履き替えようとした時、

部屋をノックする音が聞こえた、

俺はすかさず「待ってください」と言ったが

扉を開けられてしまった。

何故だろうか?

そういえばこの世界では日本語が通じなかったのだ...

ミルは着替え中俺の姿を見て呆然としていた。

そして全てを理解したように顔を赤くした


((す、す、すみませんでしたっ!))

そう言って慌てて扉を閉めてしまった。


何故 念話を使わなかったんだ?

そういえば障害物があると念話使えなかったんだっけ

俺は着替えを見られたくらいじゃ何とも思わないが彼女には悪いことをしてしまった...

とは言っても別に裸だったという訳では無いのだからそんなに恥ずかしがる必要はないのではないかと思う。

でも異性の着替えを見てしまったら俺だってかなり動揺すると思うしそれと同じなのだろうか?

普通の反応なのか彼女が乙女なのか分からなかった。


俺は着替えを終えリビングに向かう事にした。


彼女は俺を見ると顔を赤くして申し訳なさそうに言った


((さっきはすみませんでした...))


((いえ僕の方こそすみませんでした着替えるのが遅くなってしまって...))


((あの...籠手とか胸当てをつけるより先に他の部分を着替えた方がいいですよ?...))


((...わかりました))


((...))


沈黙が気まずい


カレンが家に戻ってきた。

彼女はそんな俺たちを見るやいなや首を傾げた

ところで、何をしに行ってたのだろうか?


((カ、カレンも戻ってきたところですし、さっそく行きましょうかー))


((えっと カレンさんはどこに行ってたのですか?))


((カレンには依頼を受けに行ってもらいました。))


((そうだったんですね))


((どんな依頼を受けたんですか?))


((私はこの町から遠くには行けないので

町から近くの場所での依頼です。

内容はゴブリンを30匹倒すですね。))


((ゴブリン...))


((そんなに強くない魔物ですので心配しなくて大丈夫ですよ。数は多いですけど...))


((話は変わりますが 、町に入る時と出る時はこの町の住民であることを証明しないといけません。))


((とは言っても名前だけ登録すればいいので

第三者でも発行することが出来ます。

なので発行しておきました。))

そう言って一枚のカードを渡してくれた。


((再発行には時間とお金がかかりますのでくれぐれも無くさないでください))


((はい ありがとうございます!))

頭を下げた


俺たちは目的地に向かった

町から出ようとするとミルは言った。


((この町から出る手続きに時間がかかってしまうかもしれません。))


俺がこの世界では異端だから手続きが必要なのだろうか?

他の人を見ても門番にカードを見せるだけで、外に出られている。

でも俺たちはそうはいかないらしい。

カレンが門番となにか話しているようだ

5分くらい話し合った後ようやく町の外に出ることを許可された。


((お待たせしました やっと外に出る許可を頂けたそうです))


((やっぱり俺のせいで時間がかかってしまったんですか?))


((いえ 違います。

これは私が悪いんです...))


((どういうことですか?))


((私は本来この町から出てはいけないのです

それを無理言って許可を貰ったのです。))


((何故この町から出られないんですか?))


((それはお話できません...))

彼女は辛そうな顔をしてそう言った。


((答えたくないことを聞いてしまって申し訳ないです...))


((いえ 謝らなくて結構ですよ。

せっかく外に出れたわけですしゴブリン退治に行きましょうか。 とは行っても討伐するのはカレンなんですけどね))


そう言われて俺はカレンの方を見た

カレンは短パンにお腹の出ている服といった動きやすそうな格好をしていた。


ミル方は俺と似たような防御力高めの装備だ


((カレンさん あんな装備で大丈夫なんですか?))


((大丈夫ですよ。見ていれば分かります。))


町を出て20分ほど歩いた。

すると

「ギャッ ギャギャギャーーーァ!」

と何かの鳴き声が聞こえた。


((ヒカルさん静かにしてくださいね...近くにゴブリンがいます。))


声のところまでなるべく足音をたてずに静かに移動した。

するとそこには身長140cmくらいで肌は緑色

頭は体と比べて大きく下半身には布が巻かれていた。片手には棍棒を持っていた

あれがゴブリンか...

ゴブリンは10体くらいの群れをなしていた。


((カレンが今からあのゴブリンたちを倒しますのでよく見ててください。))


カレンは飛び出した。

ゴブリンたちは慌てて「ギャギャギャーー!!」

と耳が痛くなるくらいの雄叫びをあげた。


あっという間に決着は着いた


カレンは剣を抜き凄まじく目には追えないくらいの速度でゴブリン達の首をはねた。

時間にして5秒くらいだったと思う。


地面転がるゴブリンの首を見て

胃から何かが込み上げてきた。

「うえぇぇ」

口を抑えてなんとか我慢した。


((大丈夫ですか?))


心配する彼女の顔を見ると不思議と吐き気は治まった...


























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