第28話 犯人がわかった?

顕乗けんじょうさんは神様を信じていないのか」


 狗巻いぬまきは意外そうだった。


「でも、顕乗さんも神社の神職しんしょくになるために勉強してるよね? それなのに神様を信じていないの?」


「うーん。子供のころはそんなことなかったと思うんだけど…。

 ほら、お兄ちゃんって頭の回転が速くて、ちょっと合理主義なところがあるでしょ?

 だから神様を信じたり、願い事をしたりっていう結果が不確かなことと、だんだんと疎遠になっちゃったの」


「顕乗さんは神様が《視え》はらへんもんね。残念やわ」


 とても残念そうな静子しずこに寄り添うように、かえでも「わたしもちょっと悲しい」と残念がった。


「となるとさ。「おなじくらすの」って願い事したの、誰なんだ?」


 叡斗えいとは後ろ頭に手を組んで、考え込んだ。


由佳ゆかか、他に思い当たるクラスはないのか?」


 由佳は、うーん…と頭を絞ったが、やはり他に思い当たるクラスはなかった。


「うちらのクラスって全員で30人くらい生徒がおるやろ? 他のクラスメイトってことはあらへんの?」


 そう言われて由佳はクラスの生徒全員の顔を思い浮かべたが、1万円もの大金をお賽銭箱に入れて、神様にお願いをするようなクラスメイトは思い浮かばなかった。


「神様から願い事の内容を聞いた瞬間、絶対この中の誰かだと思ったんだけど…」


 そのことは確かに自分達が疑わしいと狗巻、楓、静子、叡斗は思った。

 同時に、この中の誰かが嘘をついて、本当は自分が願い事をした張本人なのに黙っているということも考えられなかった。

 全員がお互いに信頼し合っていたのだ。


「あー、でもオレ。犯人がわかったかも」


 さらりと叡斗が言うので全員が驚いた。


「ほ、ほんまにっ? ほんまに叡斗君、犯人がわかったんっ?」


 静子にそう言われて叡斗は自信満々に頷いた。


「誰なんだ?」


「誰なのっ?」


 狗巻も楓も早く答えを聞きたいといった様子だった。

 叡斗はもったいぶらずに答えた。


「犯人は「」すればすぐにわかったさ」




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メタ読み……実は苦手です(汗

でもそのおかげでサスペンス小説とか「ええっ!? アナタが犯人だったのっ!?」と楽しめています(笑

୧(˃◡˂)୨


それはさておき、今回のお話はどうでしたでしょうか?

(,,•﹏•,,)ドキドキ


ご意見やご感想を是非いただきたいです!

宜しくお願いします!

皆さまに「面白い!」と思っていただけるよう、もっともっと頑張ります!

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