雰囲気たっぷり。肌で、心で感じる「あわい」の連作短編

完全な光でも、闇でもない。あの世でもこの世でもない。善でも悪でもない。そんな狭間にある怪しげな市場、暗闇市。
祭りの露店のような賑わいと、非現実への高揚感に誘われて出会うのは、ハッキリとした線では分けられない、正も負も併せ持つ物語たち。
歪だけど美しい。切ないけど温かい。救えないけど救いがある。
そんな、言葉で表すことが難しい、一級品の「暗闇」たちが、此処には集っています。

肌で感じられる空気感、言葉選び、構成。どれもとても好きでした。
是非たくさんの方にこの雰囲気を、物語を、堪能していただきたいです。