シーン♯01 「ニューシネマ・パラダイス」(ネタバレ編)

ネタバレ編にようこそ。

とりとめない表現で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。


※※※※※※※※※※※※※※※


【第一部】

舞台はシチリア島の田舎村。

一件だけある教会は映画館も兼ねていました。


神父さんは厳格な性格で。

映画を上映する前には必ず検閲をします。


映像技師のアルフレードに命じ、卑猥な映像をフィルムごとカットさせるのです。

と言っても、「キスシーン」程度でしたが。


そのおかげで村人は大好きな映画を観ても。

何十年も「キスシーン」を見られないでいました。


映画が大好きなトトは映写室に忍び込み、アルフレードの弟子になります。

父を戦争で亡くしたトトは可愛く、子供のいないアルフレードと親子のようになるのです。


トトはアルフレードに「キスシーン」の切り取ったフィルムをねだりますが、「いつかお前にあげるまで預かっておく」と約束されます。


映画を鑑賞する村人の熱い想いが感動します。

クライマックスは入りきれないで締めだされた人々のために、広場の建物の壁をスクリーンにした場外映画のシーン。


まるでプロジェクションマッピングのように幻想的でした。


【第二部】

高校生になったトトは映画館の技師として働きながら学校に通います。

そして出会った運命の人、エレナ。


最初はそれほどでも無かったエレナは、やがてトトの情熱に恋に落ちます。

だけど二人の交際に反対する両親と、切ないすれ違いでトトは傷心のままローマに旅立つのです。


その際、アルフレードに絶対にシチリアに戻らずに成功するよう、励まされます。

その言葉のままに30年、トトは故郷には帰りませんでした。


【第三部】

映画監督として成功したトトに母親から、アルフレードの死の連絡を受けます。

30年ぶりに故郷に帰ったトトは葬式に参列する懐かしい人々と再会します。


そして、エレナとソックリの美少女と会い、その後をつけたところエレナの家を発見するのです。

電話帳で見つけた番号にかけたところ、本人が出て、一旦は再会を断られました。


だけど、傷心のまま夜の海を眺めていると、エレナが車でやってきたのです。

昔、トトが何か思い詰めると眺めにきた海辺と記憶していたからでした。


そこで、すれ違いの真相が明らかになります。


二人は熱く抱擁し、互いの愛を確かめます。

だけど独身のトトはともかく、家族がいるエレナに思い出として忘れようと言われるのです。


そのままローマに帰ったトトに待っていたのは映画祭でのグランプリ受賞でした。

だけど、エレナへの想いで素直に喜べないトトは、アルフレードの遺品として渡された一本のフィルムを視聴用のスタジオで一人、鑑賞するのでした。


そのフィルムは。

アルフレードが預かっていた「キスシーン」を繋ぎ合わせたものでした。


有名な映画音楽と共に流れるモノトーンの「キスシーン」の連続にトトは涙します。

映画を鑑賞している観客達と同じように。


トトの人生が走馬灯のようにヨギッタことでしょう。

私も今の歳になって鑑賞すると、若い頃とまるで違う印象を受けました。


昔の人々の映画への情熱。

初恋の人との切ない別れ。


皆様はいかがでしょうか。

少しでも興味いただいたとしたら、幸いです。

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