第5話

すごい、あれ程の光景はそう簡単に見られるものではないのでそれはそれで良かったけど・・・鹿みたいな生物が逃げなかったのはこの巨大なワームがいることを知っていたから逃げなかったのか。






そして近くには草も多く生えており、こう考えると鹿みたいな生物たちは理に叶っている場所にいるのかも知れないなと考えた。そんな事を考えていたら沼地から先程のワームから出た不要物が現れて臭いかなと考えていた。






そして近くまで不要物が流れきたので見てみるとこれは肥料として使えるかもしれないと考えて少しばかり貰って見ようとビニール袋を取り出して拾った。なんで肥料に使えるかもしれないと考えたのには理由がある。






この鹿みたいな生物たちが食べている草がこれほど居るのに減らないのはきっとこのワームから出てきた不要物が何かあるなと考えたのである。






無論、危険な物質かもしれないのでそこら辺は注意をしているけど辺りを見ても所々にそれらしい物があるので危険な物質という可能性は低いと考えられている。






元の世界に帰った後に近くの枯れそうな草木でも与えてみて様子を見ることにしよう。意外と効果が現れて肥料として売れるかもしれないからなと考えた。そして他にも神秘的な色を出している葉っぱをなども少しばかり取ってみてどんな効果があるのかなと時間がある時に確かめるためにも取ることにした。






そうしたものを回収しながら俺はとうとう遠くから見えていた山に到着したが辺りがだいぶ暗くなってきたので休めそうな巨木を探してそこに登り、テントを張ってから寝袋を取り出した。後は夕食だけどせっかくだから温かいものでも食べたいなと考えた俺は近くの木の枝を集めて焚き火をすることにした。






幸いなことにしっかりとライターは持ってきているので火の心配はなかったけどせっかく異世界に来たのだから火の魔法とかでつけてみたかったなと内心そう考えながら作業をしていた。






作業を一段落もしたので持ってきていたヤカンを取り出して水を入れてから焚き火の上に焜炉みたいにやり始めた。こんな事もあろうかとレトルトのシチューを持ってきておいて正解だったなと己に褒めてほしいと一人で思っていた。






けれども流石に一人なのは寂しいとも思えてきていた。いくら異世界に来たのは良いけど人一人も会えないのは嫌すぎる、そろそろ異世界交流でもしたいところなのだけど・・・今はそんなことを考えても仕方がないかと諦めることにした。






けれどいつかはアニメみたいな理想の冒険をしてみせるぞと心に決めながら俺はレトルトシチューが温まるのを待っていた。それから数分後、レトルトシチューが温まりお湯から取り出して更に入れてから手を合わせて頂きますと言ってから食べ始めた。






いつも食べているレトルトシチューだけどこんな大自然とも言える異世界で食べるといつもとは違う味にたなっているような気がしていた。月夜も綺麗で星空も最高であり文句を言うなら一人で寂しいぐらいでほぼ完璧だった。






それにしても食べ終えると何もすることがないよなとランプの明かりをつけながらそう考えていた時にあることを思いついたのである。そうだ、せっかくだから異世界の生物図鑑でも作ってみるかと考えだしたのであった。






眠くなるまで書いていけば自然と寝るだろうと考えたので早速、これまで出会った生物や気になった植物などをまとめ上げたのである。書いているうちに夢中になっていたけどだいぶ疲れてきて眠くなってきたのでひとまず全てが終わったわけではないけど眠ることにしたのだった。






明日の午前中はこの辺の探索をして昼頃から帰り、途中で休んだ後に帰り、そして仕事に向かうという計画であった。






仕事は勿論、あんまり好きではないけどこの世界に向かうための家の家賃を稼ぐと思えば意外と気持ち的に楽になる。まあ、これは仕方がないことだよねと心の整理ができる。






そんな事を考えているうちに寝てしまって気がつくと朝日が登ってきていた。昨日は慌てしまったのでゆっくりと異世界の朝を堪能出来なかったけど今はこうしてみると綺麗で最高の朝日だなと改めてそう感じていた。






朝飯はあんまり考えていなかったのでカロリーメイトで誤魔化すことにした。でも水筒に湖で取れた水を飲むとやはり都会の水道水では味わえない美味しさを感じて元気も回復したのでテントをしまって探索を始めた。






山だけに宝石とかないかなと探していた、宝石が見つかれば当たり前だけど高く売れるので是非とも見つけたかった。でも現実は甘くなくそんな簡単に見つかることはなかった。






異世界さんよ、少しぐらいはあっても罰は当たらないと思うですけどここまで来て収穫は無しですかと諦めて帰ろうとした時に小さな洞穴を見つけてもしかしてこの中にあったりしてと思いで入ってみた。






中は意外と広く外の空気も入り洞窟とは思えないほどに空気がきれいだった、普通なら洞窟は酸素などが不足してあんまり長い滞在は危険だと聞いたけどこれなら安全だなと思ってランプを持って進んでみると洞窟の壁に光る何かを見つけたので気になって近づいてみるとそこには大量の宝石が埋まっていたのである。






これはすごい!こんなに沢山は持ち帰りはできないけどある程度なら持ち帰れるぞと思いで持ってきていたスコップを出して掘り始めた。少し硬いけどなんとか掘れるぐらいだったので頑張って掘っていまがここで昼間の合図に設定していた目覚まし音が洞窟内に響いて作業はこれで終わりを迎えた。






個数は3つ程しか採れなかった、記念にこの赤い宝石は俺の記念品として残しておきたいから売れるのは他の2つだけかと思っていると何か洞窟の奥からなんかの詳しくは伝えられない嫌な予感が漂い始めたのですぐに洞窟内を走ってその場から後にした。






洞窟から出て洞窟の入り口を見られる位置で嫌な予感の正体を確かめようとして待っていると洞窟から出てきたのは無数の触手だった。なんだあれは!!?と思いながら見ていると太陽の光に弱いのか、日光に当たるとすぐに触手は洞窟内に引き返してその姿は見えなくなった。






危なかった!俺の野生の勘を信じて逃げてよかった、あれ程の無数の触手に捕まったら何をされるか分かったものではないからな。でも薄い本だとかなりご褒美的な展開もあるかもしれないけど俺は男だしそこまでの美少女に出会ってもいないから何も嬉しくはないと感じて少なくても今はここに来ることはないだろうと思いながら来た道を戻り帰り始めた。






帰りは探索などしないので来る時よりもスムーズに帰りの道を進んでいた。この勢いなら時間の心配はなさそうだなと感じて夕暮れになる頃には既に元の世界に繋がっている場所の近くまで戻ってこれた。これで西側と東側の探索を終えたから次に時間がある時は南北の探索にしようと考えていると向かい側に昨日、鰯を沢山あげて嬉しそうにして食べていたドラゴンみたいな生物が俺の前に現れた。






なんだ!?もしかして俺に近づけばまた鰯をくれると思っているのではないだろうかと考えているとドラゴンみたい生物は昨日に回収した神秘的な色を出している物に視線が向いていたのでもしかしてこれが欲しいのかなと考えた。






俺は考えた末にこのドラゴンみたい生物に与える事にした。どんな効果があるのか分からない以上は無理に取っておく必要もないと考えてのであげるとそのドラゴンみたい生物はその神秘的な色を出している葉っぱを傷ついた羽に当ててほしいと言っているように行動をしてきたのでもしかしてこれで傷を癒せるのかと考えた俺は言われて通りに傷口にその葉っぱを絆創膏するように覆い隠した。






こうすれば良いのかなと終えるとまるで感謝するように甘えてきた。なんか可愛いなと感じて俺もそれに答えていると先程、洞窟から発掘した赤い宝石が光りだしていたのでなんだと思いで手に取るとドラゴンみたい生物が静かに宝石に向かって頭をつけ始めた。






一体何をしているだと?と疑問に思っていると急にドラゴンみたい生物が赤く輝きだして紋章みたいなものが翼の方に現れ始めた。なんだと見て驚いている時になんと俺、自身の左肩にもそれと似ている紋章が現れて俺はえ!?え!?と思って慌て始めた。






しかし、驚きの連続でするとドラゴンみたい生物が赤く輝きを増して宝石の中に吸い込まれるように入って消えてしまったのである。おかげ様でえ!?え!?え?!?と更に疑問をまして驚きを隠せないでいた。






何が起きたの?何がどうなって消えたのそしてこの左肩にある紋章は何なのと疑問ばかり過ぎて宝石に向かってどうなっているの返事をしてくれと言うと宝石が光りだしてまた光からドラゴンみたい生物が現れて俺を見て頭をかしげてこちらを見ていた。






いやいや、頭を傾げたいのはこちら何ですけど済みませんが誰か日本語で説明をしてくれませんかー!無論、そうして説明してけれるものは現れるはずもなかった。








本日の成果


山の近くの洞窟で宝石を確保した!


山の洞窟に無数の触手が住み着いていることが発覚!


山の洞窟で採れた宝石が普通の宝石ではなかった!


訳がわからないことになっている!

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