今日も寝る

学生作家志望

だいたい同じ

コンコン


今日も音が聞こえる。


寝室のベットに横たわり、僕はまた目を閉じる。


目を閉じても耳は閉じることはできないから、リビングからの音が気になった。


明日は別に何もないし、ただの平凡な日だ。毎日だいたいそんなもん。でも、たまに思うんだ。


毎日同じように思えても、少しずつ何かが変わっていくって。


実際、僕たちが普通に学校に通っている間も世界はどんどん変わっていってる。


最新技術とかSDGsとか。いろんな話題が毎日少しずつ動き出していってるのになぜ毎日はこんなにも同じように感じるのだろうか。


ベットで寝る、起きる、たったこれだけでよもや毎日を同じと判断しているのだろうか。


ああ、そうだろう。毎日リビングの音は気になるし、毎日同じ枕と布団。そして、行動。まるっきり同じなんて思っちゃいないけどだいたい同じではある。それはきっと、終わりと始まりがほとんど同じだからだろうと思う。


卒業式の前日も受験の前日もどんな夜だって同じような行動をとってきた。でもやっぱり毎日はだいたい同じようでまったく違うんだ。


明日に吹くのは明日の風だけだし、昨日見た空は昨日の空だけにしか存在しないの。


……何考えてんだろ。


今日もまた昨日と同じように無駄な考え事をしてしまった。


確かに毎日は違うけど、僕っていうやつは何も変わってないよな。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

今日も寝る 学生作家志望 @kokoa555

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ