10

食堂でサブローと話した。


「青田ってさあ、休み日に何をしてるのか不思議じゃないか?」

「なんだよ、急に。自分が英語を習い始めたら他人が気になりだしたか?」

「だってさあ、休みの日は休息してます。とか言うんだぞ?」

「面白いやつだ。」

「俺は実際暇でさ。土日がさ。だから英語だよ。」

「彼女が居ないとそうなるわけか。」

「はあ、うらやましいよ。ジェラス!」

「お前からそんなこと言われる日が来るなんて思わなかったよ。」

「そうだよな。順調か?」

「もちろん。」


このところ言葉のはしばしに英単語が出てくるようになった。

なんか嫌味なやつみたいだ。


「しおみさんは英語ぺらぺらなのか?」

「僕の前ではしゃべってくれないけど一応会話ぐらいなら出来るようになったみたい。」

「海外に居ればそうなるのかなあ。」

「そうでもないらしい。陰にこもってしまうとだめらしい。」

「そういうものか。」

「なんだ、真面目に英語を身に着ける気になったのか?」

「そうじゃないんだけど。ただこんなことしてると意外と出来るようになったりして。」

「そんな簡単じゃないだろ。」


まあ目当てはそこじゃないが。

副産物として出来たらいいなぐらいなものだけど。

マイターゲットイズヨシミ、ふふふ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る