第23話 スイ共和国


 俺はソ-テスの宿を出て城塞都市タタトンを経由してスイ共和国に入った、ソ-テスの町ではもう少しで領主に面会させられて、その後に領主に取り込まれるだろうと予測して脱出を試みて成功して居た、あの受付嬢辺りが領主の娘かその近くの家の娘で、多分だが領主と繋がりが有り俺を取り込む積りで画策した様に見えたので、俺は消える事にしたがその後直ぐに隣の国に入れたのが良くて、もう諦めたと思いたい所だが俺は気儘に世界を旅してから帰る事にしたい。


 城塞都市イガリステに来ていたこの町で1泊する積りだった、宿を探すのは難しい町が大きければ余計だった、この城塞都市は隣の国に対する備えの町で兵が多いが

町民は多く無い様で宿が少ない様だった、こんな時はギルドに聞くのが手っ取り早いので俺の良く使う手だった、ギルドも小さい様でここにはダンジョンも無ければ近くに森も無いので冒険者の仕事が無い、有るのが護衛依頼が主に成る様で王都迄300kmの距離を護衛する仕事に成るが、俺はソロなのでその依頼も受けれないがギルドに寄ると、受付が1つの窓口だったが空いて居たので聞いて見た「この町の宿を紹介して欲しいのだが可能ですか?」と聞くと、「この町には宿が2つしか無いので其処を教えますがそこが駄目なら野宿してください、ここから5分程行くと公園が有るので其処がテントでの野宿の場所に成ります」と野宿が当たり前の様に言って来た、俺は教えて貰った宿に行くと2つ共に一杯で結局テントに成った。


 聞いて居た公園に行くとテントが3つ張って居た、其処に俺が向かって行くと2つのテントから首が出て来て此方を見たが直ぐ引っ込めた、1つのテントは無反応だったが中に人が居る様だった、テントは一つが4人様で後の二つは3人用のテントだったが3つ共に冒険者の様だ、俺が一人用のテントを張ると隣の首が出て居たテントの人が声を掛けて来た、「兄ちゃんはソロの冒険者かい」と掛けて来た、俺が「そうだ」と言うとこれからどこに行くんだい、何なら一緒に行ってもいいので行くかい俺達はこれから王都に寄ってユーコンに行くが、と誘って来たが俺はやんわりと断ることにした、「俺はこの町を出てからそのままルコルテ王国を目指して南に行くので、又縁が有れば一緒に旅をしよう」と言うと、「そうかいこの町の南には盗賊が多いと聞いているので気を付ける様にしな、俺達が親切で声を掛けたが無駄になったが仕方が無い」と言った、怪しさが満載で俺がマップを見ると隣に赤い点が3つ有った、これは夜中に襲われる可能性が有ると考えたので結界をはった。


 案の定だったが、違う点が有った3つのテントが全部盗賊だった様で10人の盗賊だった、この町は入門時に水晶による検査が無くて冒険者のタグが有ればフリ-パス

の状態で、盗賊の遣りたい放題の様でそれを考えるとソ-テスの町はきっちりとして居たと思えた、夜中の12時ごろに3つのテントが動き出したのは分かって居たが、俺の結界を敗れる程の猛者は居ないと踏んでテントの中で待機していると、外で「おい

ここから近づけないど、どうなって居るのだ」と言う声が聞こえた、俺が首を出すと

「こらてめえ、これはどうなって居るこんな所に人が通れない様にするとは何を考えて居るのだ」と怒鳴り声をあげた、俺がにんまりと笑うと余計に頭に来たのか剣で結界を殴るがびくともしない、俺が煽って遣ると益々頭に血が上り10人で叩いたり石を拾い投げつけたりするがびくともしない、俺が結界を解除して全員の足と右腕を落すとぎゃ助けてくれと喚きだした、俺はこいつ等の首を刎ねても良かったがこいつ等の持って居たタグと冒険者ギルドに有る登録が合って居るのか興味が有ったので活かして置いた、バインドで拘束して止血をして遣り朝を待ってギルドに伝えた、ギルドの職員が遣って来てタグを改めると全員が別人で殺した相手に成りすまして町に入り、

次のタ-ゲットを見付けて殺して金とタグを奪いの繰り返しで居た様で、調べると全員がお尋ね物で賞金が掛って居たので金貨20枚の臨時収入になった。


 10人の盗賊を捕まえて金貨20枚を手にした、俺はこの国の王都に向かい歩いていた途中にある町ヨンセの壁が見えて来た、城塞都市で仕入れた情報ではこの町は王都の中継の町で人口も少なくて6000人程の町で王族領に成るそうだ、共和国には現在も王族が居る様で国の実権は持たないが象徴として存在して居てある程度の領地の収入で切り盛りしている様で、その内の一つがこの町の様で慕われて居る事が伺えた、その町に入ると町の中は綺麗で清潔で何時王族が来ても良い様な体制を整えた町に成って居た、町の至る所にハナが咲く木が植えられていて年中どれかの木が花を付けている様で、知らない俺が来ても何と綺麗な町だと感動を覚える町で町民の努力が垣間見えたが、この町には特別な産業も無くて王都に近い事で農業が特別な産業と言えそうだった、王都迄平地が続くので百姓が多く殆どの生活を農業生産で生きて居た、なので冒険者が居ないしギルドも無くて王都がこの近辺の冒険者を纏めて居た、その代わり中継地と言う側面が有るので宿は6件あり余裕が有った、俺はその中の一つの宿に入り空きが有るか尋ねた、受付には中年のおばさんが座り入って来る客を捌いて居た、俺を見ると「いらっしゃいませ。」と一応の挨拶をして来たが、俺に「冒険者ですか?」と言ったので、俺が「珍しいですか?」と聞くと、「そうだねここらの宿は殆どが商人が多いし、冒険者も居るが少ないね。あんたみたいに若い冒険者は特に珍しい」と言って「シングルで良いかい、銀貨7枚だよ」と言って「夕食は17時からで朝は一応7時からだが言って呉れると6時もOKです」と言った。


 中継の町ヨンセを出て王都に向かって歩いていた、およそ100kmの距離だが普通に歩くと2日は掛るので道の無い所を飛んで居た、下は綺麗な農地が広がりこう見ても広大な農地が広がって居てこの地の豊かさが伺える。これは王都の傍を流れるスガイ川の流れが齎した物だと言えた、そんな事を思いながら飛んで居たが王都が見えて来たがこの辺は全て農地で何処に人が居るか解らない、ここでは降りるのを諦めて王都を東リ過ぎると山が見えて来たその辺に降りて戻る事にした、王都は人口が80万人の大都市で冒険者も多いと言う事だったが、理由が分ったさっき降りた向こうは魔の森化している様で魔物の気配が濃厚に有ったからだ、王都の近くにはダンジョンも無いが森が魔の森化して居るので魔物が良く溢れている様で、スタンピ-ド迄はいか無いが30匹や50匹単位の魔物が現れては開拓村が襲われている見たいだ、この魔の森化した森の中心には標高4310mの山が聳えて居て、その何処かに魔物の発生源が存在するはずで今元を消滅させないと何時まで経っても鼬ごっこに成る。


 俺がギルドの食堂で聞いて居て冒険者が仲間内で話していた内容で、俺も聞きながら頷きその為にはどうしたら良いのか考えて居たが、俺はただのソロ冒険者だその俺が如何こう出来る事では無いと考えた、今はまだそこまでだが暫くここに居て良い方法が有れば試す事にする。


 俺は今は受付嬢の所に来ていた、宿を紹介してもらう為だが王都には東西南北に門があり宿が多く集まるのが南門の近くで、其処からは出ると直ぐに森に成って居て冒険者相手の宿は南門に成っているそうだ、その近くには王都南支部が有るそうで今居る所が東ギルドに成るそうだ、後北ギルドと西ギルドが有るそうで王都には4か所のギルドが有り、冒険者が多いのが南ギルドに成るそうだ、ちなみに東ギルドは商人の依頼が多くなっていた。

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