砂漠の国のお姫様

みんな 4年間 よく頑張ったね


いえいえ マイケルといるだけで 楽しいですぅ


ネギ美味しかっただす


あのカニ最高だったよ


一気にLVが上がる あの感覚…はぁ 素晴らしい



どうやら みんな氷の大地での 4年間 そんな苦じゃなかったみたいだな



船でメタルに帰ってる途中 何やら船員達が騒ぎだした


船首に行き 前方を見ると 巨大なクジラと海賊船が逃げながら戦っていた



あれは おとぼけクジラ 人を襲うなんて聞いたことないのにー


海賊船の方は多分エローヌさんの船ですねー



エローヌさん?



はい 海賊ですけど 悪者を倒す 良い海賊だと聞いていますー



なら 助けないとな


俺は近くにいる 船長に あのクジラに近付くように お願いした



無茶言うんじゃねーよ あんなもんに体当たりされたら 沈むぞ!



近くに寄るだけで いいんです 魔法で援護したいので



うーん エローヌには助けられた事もあるし 仕方ねーな 近くに行くだけだぞ



ありがとうございます



船が近付き 魔法の射程に入った


いくぞ!


俺は雷属性魔法のスパークを放った ズガーーーーーン!!!


スパークはおとぼけクジラを貫通した 水棲モンスターだけあり 雷属性は特効だ


ウララは火属性魔法のローリングファイアを放つ ボウン!


周囲に焦げ臭い匂いが漂う


サザビーは氷属性魔法のアイシクルランスを放つ グシャー!


氷の刃がおとぼけクジラに突き刺さる


4年間氷の大地でのパワーレベリングしたかいがあって 魔法の威力がとんでもないことに なっていた


すると その時 突然リストが船から飛び降りた!



え!? リストォーーーーー!!!



船から下を見ると



何とリストが海面を走っていた おとぼけクジラに走って近付き 斧でぶった斬った



・・・海の上って 走れるんだ リストしゅごすぎ



その頃 海賊船では エローヌが魔法銃をぶっ放して戦っていた


な なんだい あのバカ高い威力の魔法は!?


誰でも 良いけど 援護は助かる


ん あのカボチャ たしか 冒険者のリストだったか


おとぼけクジラを斧でぶった斬る姿を見て


噂通りの化け物だねぇ




おとぼけクジラを撃破しメタルに到着した



助かったよ いやー危なかった 長いこと海の生活してて


おとぼけクジラに攻撃されたのは 初めてだよ


私はエローヌだ海賊やってるよ まぁ悪いヤツしか狙わないけどな



俺はマイケル 冒険者です 無事で良かったです



それより アンタにはお礼がしたい 何か欲しい物はあるかい?



お礼はいりませんよ たまたまメタルに帰る時に遭遇しただけなので



そうは言ってもなぁ なんかお礼をしないと気がすまないんだ



それなら 俺たちが何か困った時があったら 手を貸してくれるというのは どうでしょう?



まぁ それなら…


わかった 何かあったら いつでも 私に頼ってくれ 出来るだけの事はするよ



そして 俺とエローヌは握手をして別れた



いつもの宿屋に行き お風呂に入った後 ギルドに向かった



4年間 氷の大地にて溜め込んだドロップ品を持ち込んだ



しめて 3億8000万マルカになります


税金で半分 差し引いて1億9000万マルカですね



結構な額になりましたね



はい ただいま 各種コアが品切れ状態が続いており


特に高品質 アイスゴーレムなどのコアは軒並み高騰しております


コアを売るのには最高の時期かと


あとは氷樹もどきのレアドロップ封印の玉なのですが売ってもたいした金額にはならないので


ご自分で所有していた方が宜しいかと思いますが いかがいたしますか?



ちなみに封印の玉の効果って何ですか?



自分が殺された時に殺した相手を1年間封印するそうです



うーん 大きさも爪くらい小さいし財布にでも 入れておくか



4年前に訪れたレストランにまた来ている


みんなー


なんでも 好き放題頼んでねー


うんうん 前回来た時も美味しかったけど 今回も美味しい


さすが リスト オススメのお店


いつ 来ても 美味しいですぅ


この レタス 最高だす


にゃふ にゃふ にゃふ


ウララは魚を食べて興奮している


ここの お店は素晴らしいですね




宿屋に戻ってきて 今後の事を話し合う



そろそろ 家に1回 帰りたいと思います


皆さん いかがでしょうか?



良いですよー?


マイケルの家 行ってみたいだす


僕もマイケルの家 見たい


主人殿の生活環境は見ておかねば ならないでしょう



小さい家なんだけどね じゃあ 帰ろっか!









ただいま…



お墓に 語りかける


いつも 寝る前には必ず みんなの顔が思い浮かぶ


今でも 涙がでてくる バレないように しているけどね


心配されちゃうから


あの時の俺が 今くらい強かったら あんなことには ならなかったのだろうか


仲間は増えたけど やっぱり みんながいないと 寂しいよ…





また 来るよ…





我が家にどーぞ


おじゃましまーす


住みやすそうな家だす


綺麗にしてるのね


ふむ なかなか どうして



今夜は俺がカツ丼作るぞー!


わぁ 久しぶりのカツ丼 楽しみですぅ



みんなで買い出しに行く


久しぶりのアンの町だけど 全然変わってないな



ん あれはギルマス 両手にサボテンを持ちニコニコしながら歩いている


どうやら こちらに気付いたようだ



おー マイケル 久しぶりじゃねーか!


帰ってきたのか


そいつら お前の仲間か?



はい ついさっき 帰ってきたところです


みんな 仲間ですよ



そっか 今日はゆっくり休んで 明日でもギルドに来てくれ


じゃーな



ギルマスは相変わらずだな




お待たせー 特製カツ丼と特製サラダ そして 飛びエビの天ぷらだ どーぞ


これこそ 恋の味ですぅ


全部 美味しいだす


特に このエビ 好き


この お店があったなら 通わずにはいられないでしょう



その日 みんな くっついてギュウギュウになって寝ました


だって 家が小さいんだもの 仕方ないよね




朝早くギルドに来ている

ギルマス おはようございます



おはようさん


身体の方 調子はどうだ?



すこぶる 良いですよ



そりゃあ 良かった


なら クエスト受けてみる気はないか?



どんなクエストでしょうか?



砂漠の国アッシュからのクエストだ


どうやら最近 モンスターが増えて来て困ってるらしい


行き方はアンから 南に馬車で6日の所にヤーラ村がある


ヤーラ村で快速ラクダに乗り


南のぐるぐる砂漠を4日進めば 砂漠の国アッシュだ



皆と相談したいので お話一旦 持ち帰らさせて下さい



おう しっかり考えな



みんな 砂漠に行こうかと思うんだけど


砂漠が嫌いとか行きたくないとかってある?


平気ですぅ


大丈夫だす


海鮮あるのかだけ心配


問題ありません


そっか なら明日から出発するよ


マイケル


どうした ウララ


ちょっと 固有アクティブスキルの 明日の占い 使って良いかな?


良いよ


むむむむむむむむむ やーーーー!!!!



明日の天気は 晴れるでしょう



それだけ?



うん これだけ



[説明しよう] 明日の占い

明日1日を曖昧に占う

0時になるとクールタイムリセット



次の日 早朝 雨がザーザーと降っていた



雨だな



う うん



まぁ 占いだしな 当たる時もあれば 外れる時もあるだろう



俺たちは雨の中 馬車に乗り込み アンの町を旅立った


久しぶりの馬車に少し興奮している


もちろん ドーナツクッションの奇跡も持参済みだ


懐かしい みんなと馬車で旅してた日々を思い出す 楽しかったなぁ



道は少し悪かったけど 無事にヤーラ村に到着した



さっそく ラクダ屋を探そう


村の人に話を聞き ラクダ屋のところまできたら 先客がいた


冒険者風の4人組のパーティーだ 目的地は同じくアッシュだろう



すいませーん アッシュまでラクダ5人分大丈夫ですか?



大丈夫ですよ お1人様50000マルカ



結構するな


はい お金です どーぞ



ありがとうございます 今日はそこにいる パーティーと一緒にアッシュに行きますので


出発まで少々お待ちください



出発まで皆とラクダの近くで待機していたら 一緒に行く冒険者風の中の1人が話かけてきた



あなたたちも 行き先アッシュですよね 道中よろしくお願いします


俺たちは 遥か西の大陸から来た4人組の冒険者です


俺はタヌキ族のポンタって言います



これは ご丁寧に


俺たちもアッシュに向かいます 同じく冒険者で北の方から来ました


俺の名前はマイケルです よろしくお願いします



そう言って お互い握手をした その時



何故だろう この感じ 何か懐かしい そして心が暖かくなる感じがした


2人共に涙を流していた



マイケル どうしたんですかー?


ポンタ お前 何泣いてんだよ



い いや わからないけど 涙がでたんだ



2人の声がハモった



そろそろ アッシュに向かいますよー ラクダに乗って下さーい



ラクダに乗りながら マイケルは先程の事を考えていた


あれは なんだったのだろう



日が暮れ始め 夜営する事となった


ポンタのパーティーと一緒にご飯を食べて 交友を深めた


タヌキ族のポンタの他には オオカミ族のセンリ カブトムシ族のブロック エルフのメルヘン


みんな 気の良い人っぽい


ポンタとは不思議と馬が合って すぐに仲良くなった


俺たちと同じく アッシュのクエストを受けに行くらしい



楽しい ラクダ旅で あっという間に4日が過ぎた



あれが 砂漠の国アッシュです!



アッシュに到着し 俺たちとポンタたちは一緒にギルドに向かった


一緒にクエストの話を聞いたが 予想以上に大変な事がおこっていた


今から1年前に突如として南西に大きな穴が出来たそうだ


この国の兵士と冒険者を調査の為に穴に送り込んだが 誰1人として帰ってこない


そして2ヶ月前から 少しずつではあるが 穴からモンスターが出てくるようになったそうだ


今はモンスターの攻撃からアッシュを防衛するだけで精一杯の状況である



話を聞き終わったあたりで ギルドの方がこちらに来て下さいと言い


皆でついていくと そこは王宮 そして王様がいる部屋まで通された



楽にして 構わん


話は聞いておろう 今この国は存亡の危機を迎えておる


もし そなたらが 穴をどうにか出来たのなら


この国に伝わる 秘宝を授けよう


金が良いのなら金でも良かろう


望むのなら 儂の隣にいる娘を嫁にくれてやろう



王様の隣には年は16くらいだろうか 可愛いらしいお姫様がいた

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