設定が面白く、話も分かり易く、キャラも立っていて文章も読みやすいです。まだ序盤しか読めていませんが、この作品は今の内から読んでいた方が良いと思います。
ダンジョンを攻略する冒険者が居れば、そのダンジョンを制作する者達も居る。迷宮探索の裏事情を垣間見れる異色作です。
かつては栄華を誇ったダンジョン制作会社、骸田工務店。今ではダンジョン興行ランキング底辺に位置する始末で見る影も無し。膨れ上がった借金を返済するために挑んだD-1グランプリで世界一のダンジョンを作ることはできるのか!工務店にやって来たのは経営立て直しのプロ、アスタロト。彼の指導の下一念発起するのですが……。勇者たちの知らない、裏方(悪役)の物語を見逃すな!
ダンジョンものは数あれど……。魔物側視点はあっても、それが工務店という立場と、借金苦という世知辛さを背負った作品はなかったのではないでしょうか(笑)これだけで、掴みはバッチリという気はします。でも、本作はコメディとしても秀逸です。現実的にあり得そうなあるあるを、ファンタジー世界に持ち込み、盛り込んだ所は秀逸です。特に、その道に詳しい人ほど、ニヤリと出来てしまうのではないでしょうか。この作品の行き着く先がどこなのか、是非とも読んで頂きたいです!