第28話 影からの目撃者

水松つぼみは、ギロチン仮面の首謀者を捕らえるための手掛かりを求め、逮捕されたグループのメンバーから得られた情報を精査していた。彼女と警察の捜査チームは、メンバーたちが使用していた隠れ家を再度調べることにした。その場所は、過去に何度も訪れていたが、新たな手掛かりを見逃している可能性があったためである。


捜査中、つぼみは隠れ家の壁の裏に隠された小さな隙間を発見した。そこから古い写真や書類がいくつか見つかり、それらはギロチン仮面の首謀者と思われる人物がかつてこの場所を利用していたことを示唆していた。写真の中には、他のメンバーとは一線を画す謎の人物が写っており、その背景には八甲田山の特定の地点が映っていた。


この発見をもとに、つぼみはその地点へと向かった。そこは山中の古びた小屋で、一見すると何も怪しまれるものはなかったが、彼女の直感はそこに重要な手がかりがあることを告げていた。小屋の中を丹念に調べると、床板の下からさらに多くの書類と、何人かの地元住民と首謀者と思しき人物が映った写真を発見した。これらの写真は、その人物が地元コミュニティに深く関わっていた証拠となった。


この新たな情報を手に入れたつぼみは、写真に写っていた地元住民の一人を訪ねることにした。その住民は初めは警戒していたが、つぼみの真摯な態度と町の安全を願う心から、やがて話をすることに同意した。住民からの話によると、写真に写っていた人物はかつて地元の利益を守るために活動していたが、やがてその方法がエスカレートしていったという。


また、その住民は、最近もその人物が町に姿を現していたと目撃情報を提供した。その情報により、つぼみと警察は、ギロチン仮面の首謀者がまだ地元に潜伏している可能性が高いと考え、捜査の手を広げることにした。


夜が深まるにつれて、つぼみはこの事件が自分の予想以上に地元社会と密接に結びついていることを改めて実感した。真実を暴くため、そして町の平和を取り戻すために、彼女はこれからも闘い続ける覚悟を新たにした。

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