ミルクティー色のブレザーを未だに保管している女の子を探した結果推しメンと奇跡的に再開した話

@coffeefloat

第1話忘却

「あっ、ブレザー忘れた」


ミルクティーのような甘い声に振り向くと確かにブレザーを着ていないのは美海だけだった

迷う隙もなく僕も応える


「おれも忘れた!」

「一緒に取りに行こう」


こうして僕はいま思いがけず美海と二人で廊下を歩いている


「春木は離れたくない人とかいるの?」


美海の質問にどこか体のよくわからないところがむずかゆくなるのを感じた


「そりゃ美海とは離れたくないし」


少し間を置いて慌てて僕は陸上部だったり同じ塾の女子を付け加える

誰もいない教室は広く感じた

美海はミルクティー色のブレザーを手に取って羽織る

穏やかな水面が一瞬、風に吹かれ多様にスカートの裾が揺れた

僕もブレザーを羽織る

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