解説のようなもの

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。エモリモエと申します。


本文がせっかく「じゃーん!!」って感じに終わったのに。すみません。

ホラーの後書きって冷めるから良くないのは分かってるんですが。

しかも「自作に解説とか、ナニサマ?」という感じなんですが。

中二的なアレだと思って、生暖かくアレしていただけるとありがたいです(`・ω・´)ゞ




まず。

丑の刻参りに代表される呪いについて。


基本、呪いは刑法では罰せられないことになっています。理由は現在日本では公的に「呪いは存在しないから」。ただし脅迫の一種とみなされ裁かれる可能性はあるようです。


個人的には呪いが悪かは分かりません。


けど、動物虐待は確実に悪事。刑法・条例等にも引っ掛かります。

ってか、弱いもの虐めとかホントやだ。


なんですが。

今回書いたお話は「藁人形の代わりに猫を使う丑の刻参り」。

この場合、動物虐待ではなくて生け贄に当たるのかもしれない。


生け贄が悪かと問われると、これまた断言しにくい。


呪いも生け贄も、私のなかでは「自分には分からないことが分かっているから否定していいかも分からない」カテゴリーにある事柄なのです。


分かりもしない話をよく書いたな、って?

ごもっとも。


書き始めてみたら全然ムリだったので、途中、クトゥルー神話に助けてもらったりしました。

作中での言明はしませんでしたが。

名前も顔もない神、とは書いておいてみました。

おりますでしょ、有名なのが。


全体のトーンはアーカムハウス調というよりは、シャーリー・シャクソンを意識しました。

いや、あんな凄いことになってないのは自覚してるですよ。

でも、味付けのイメージがあると、なんとかなるかなぁ、くらいのアレです。

おかげで一応カタチになったので、よかったよかった。


結果、別にクトゥルーとか引っ張り出すまでもなかった内容に落ち着いてますが、そこはそれ、完走までの補助輪になったということで許していただけると嬉しい。

難航したあまり、もろもろのテクスチャーが渋滞してしまったから、ストーリーそのものは捻らなかったので、あちこち引っ張り出したわりにトータル的にはスルッと終わっているはず。たぶん。



ちなみに、この話の丑の刻参りの方法。

おそらく間違っているんだろうと解釈できるオチにしました。

だって呪詛返しにあってるし。

それに主人公に作法を教えてくれた従姉も(理由は不明だけど)死んでいるし。

フィクションこれ読んで真似する人がいるとは思わないけど、まあ、一応。



ともあれ、そんなこんなの迷走のすえ、本作品が仕上がりました。


でも。(さて、ここからが本題ですよー)

書いてて、辛かったのです、この話。

特に猫殺しのあたり。

リアルに解剖学的な生体反応ではなくて、オカルトの文脈で書いたにも関わらず。

ホラーとして面白いのと、にゃんこが可哀想ーって思うのは別腹なの!的な。


なので、少しでもクリスピーに読めるように話を割りました。

そしたら、なんだか水増ししてる感が出ちゃってねえ。

なにせ短編なので。


じゃあ、話数を増やしたことに意味を持たせましょう。

と、考えたのが「サブタイトルで遊ぶ」こと。

実はしれっと遊んでみてます。

具体的には一文字だけのタイトル名を各話につけまして。十話分並べると、



ヌカ ト コバン ハ どこダ



と、なります。


タイトルが『猫と釘』なので。猫に小判(価値が分からないからムダ)と、糠に釘(効果がないからムリ)に引っかけました。

つまり、猫とセットの小判と、釘とセットの糠は何処に? という、つぶやき? をコッソリと。


それで終わりにしても良かったのだけど、せっかくなので、答えっぽいワードを本文に忍ばせてみたりもしてます。

コバンを本文2話目に「小判鮫」として。

ヌカは4話目で「ヌカづいて(額付く、つまり平伏低頭すること)」登場させております。


すみません、悪のりしました。



これは自分で解説しないとダメなやつ!

というか、たぶん私だけが楽しくて、普通は誰も気づかない遊びですよ。

まあ、自分ひとりで「ふふふ」と思って終わりにしてもいい程度のどうでもいい遊びなんですが。

とりあえず解説してみました。


まあ、そんな感じです。



最後までお付き合いいただき、ありがとうございます(* ´ ▽ ` *)ノ

お粗末さまでございました。





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