12:三倍理論

 過去にC-takeしーたけが習った創作論の中に、『三倍理論』というものがあります。それによれば、作中で何か伝えた伝えたいことがあった時、作者が考えたよりも三倍大げさに書かなければ、読者には伝わらないというのです。


 作者が思いついた分だけでは三分の一しか伝わらないというのは、割とよくある話のようで、「これくらいでいいだろう」と言う考えでは、読者からしたらインパクトが弱く、面白みに欠ける作品に仕上がってしまうとのこと。


 一見やり過ぎなくらいやってみて、初めて読者には、作者が想定したインパクトになる。これを知っているかいないかで、作品の出来は大きく変るでしょうから、覚えておくといいでしょう。


 ちなみに、この『三倍理論』はとあるプロマンガ家先生の言葉で、厳密には小説に向けた言葉ではありません。が、それでも創作物を扱っているという点において、マンガも小説も違いはありませんし、思っていることの三文の一くらいしか伝わっていないというのは、C-takeの体感でも感じていることです。


 「作者の言いたいことがわかる」だけでは、作品は面白くはないのです。面白い作品にするためには、読者の期待値を上回ってこそ。今回お伝えした『三倍理論』が、みなさんの作品の質を高めてくれることを、C-takeも心から願っています

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